2016 Fiscal Year Annual Research Report
大腸がんリンパ節転移の分子機構の解明及びリンパ節転移術前予測マーカーの開発
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15K09059
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
武石 俊作 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 研究員 (80417162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 哲治 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (10284994)
藤野 泰輝 徳島大学, 大学病院, 助教 (60747442)
六車 直樹 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 准教授 (90325283)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | がん / リンパ節転移 / CRISPR Cas9 |
Outline of Annual Research Achievements |
始めに目的遺伝子のノックアウト(KO)細胞の樹立を行った。細胞はSW480及びSW620を使用した。KO対象遺伝子はFas及びXIAPで、CRISPR Cas9によりKOを行った。Lipofection法ではKO効率が著しく低かった為、最終的にElectroporation法で行った。その結果KO効率は、SW480でFasは約15%、XIAPは約10%、SW620でそれぞれ5~10%程度であった。上記4種類のKO処理した細胞群からSingle Cell Screeningを行う為、それぞれ96 well plate 4枚ずつに1cell/wellになるように播き、後日1colonyのwellを6well plateに継代した。その後80% confluentになったものを1/20を継代、19/20を以下の分析に使用した。これらの細胞からGenomを抽出、PCR、clean up後、DNA sequencingを行って、homoでKOされている細胞をKO細胞として、in vivo転移実験に使用した。 in vivo転移実験では、Balb/c nu/nu 5週齢雌マウスをチャールズリバー社から購入して使用した。SW480及びSW620のWT、樹立したKO細胞を5×105 cellsずつマウスに尾静脈注射により移植した。2週間後、SW480及びSW620のWTにのみ骨盤及び小腸のリンパ節と考えられる場所に転移巣をそれぞれ1つ確認され(所見)、4週間後には同様にWTにのみ小腸、大腸、骨盤、胃壁のリンパ節と考えられる場所に数個の転移巣が、5週間後にはWTにのみ腸、大腸、骨盤、胃壁のリンパ節と考えられる場所に数個の転移巣が、左肺と右肺にも転移巣と疑われるものが観察された。 以上の結果からFas、XIAPが大腸癌のリンパ節転移に重要な役割を果たしていることが示唆された。
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