2017 Fiscal Year Annual Research Report
Impact of serum sulfatide level or micro RNA on coronary plaque vulnerability or restenosis post percutaneous coronary intervention
Project/Area Number |
15K09094
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
田口 功 獨協医科大学, 医学部, 教授 (80316570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 孝昭 獨協医科大学, 医学部, 講師 (10597537)
井上 晃男 獨協医科大学, 医学部, 教授 (20168454)
中原 志朗 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (70383081)
京ヶ島 守 日本薬科大学, 薬学部, 教授 (50225091)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 冠動脈疾患 / プラーク / 冠動脈形成術 / micro RNA / スルファチド / 酸化ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では当初、Stent-less PCI群、BMS群、DES群をそれぞれ20例ずつ予定していたが、研究計画後に発表された臨床研究結果などから、患者の不利益を排除するためにBMS群は削除し、Stent-less PCI群、DES群の各30例ずつにおいて検討した。 主要評価項目であるPCI 後1 年の再狭窄率、late lumen lossは、Stent-less PCI群; 0例(0%, P=0.193 vs. DES群)、0.25 ± 0.25mm(P=0.185 vs. DES群)、DES群; 2例(6.1%)、0.37 ± 0.40mmであった。いずれもStent-less PCI群で良好な結果であったが統計的有意差は認めなかった。 副次評価項目である(1) PCI 前、VH-IVUS における冠動脈プラークの壊死性プラーク占有率と各マーカーの相関、(2) PCI 前、後の各マーカーの値、またPCI 後の増加率と1 年後再狭窄率、LLL との相関、(3) PCI 前後のスルファチド、miRNA 100 と凝固線溶系および炎症マーカーとの相関に関して全て統計的優位所見を認めなかった。 しかし、MMP-9、sulfatide、および酸化ストレスマーカーであるd-ROMの3項目は、PCI後、病変の下流で上昇傾向を認めており(35.2->51.12ug/ml, 3.52->4.37nmol/ml, 309.7->314.1 U.CARR)、PCIによる冠動脈プラークの障害により、プラークから流出、または病変局所での産生が予想された。今後、症例を重ねて検討する必要があると考える。 本研究においてStent-less PCIの良好な成績が示された。PCI後、ステントが残存しないことによりステント血栓症、ステントによるneo-atherosclerosisが予防される。そのため安全に抗血栓療法が低減可能となり長期予後改善が期待される。加えて、観血的手術の際も安全に抗血栓療法が中断可能であり、出血を中心とした術後合併症の予防にも貢献しうると考える。
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Research Products
(1 results)