2015 Fiscal Year Research-status Report
拡張期心不全の病態生理の解明と前臨床試験を見据えた新しい実験モデルの開発
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15K09109
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
高濱 博幸 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (10570301)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 拡張期心不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.病理組織評価(冠毛細血管密度) 当科で過去に心筋生検を実施した拡張期心不全患者について抽出を行いCD31染色の実施した。冠微毛細血管密度の評価を実施した。CD31染色については良好な染色状況を得られた。現在、デジタル化イメージに対し専用ソフトによる評価を実施中であるが、今後さらに症例数を拡大して実施予定である。 2.血中BNP、BNP前駆体(proBNP)の評価 文書による研究同意が得られた175名の急性心不全患者に対して血液検査を実施している。拡張期心不全患者はうち29例含まれており収縮不全患者との対比を今後行っていく予定である。 3.拡張期心不全大動物モデル イヌ実験系では対照群の血行動態評価を開始している。Scisense社製の圧容量測定システムを確立した。今後、1の結果を踏まえてさらに計画を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当科で過去に心筋生検を実施した拡張期心不全患者についてCD31染色の実施、冠微毛細血管密度などの病理組織学的評価などを実施した。また大動物実験系(イヌ拡張期心不全モデル)では対照群の左室圧容量の評価などに着手している。大動物実験における圧容量解析システムの確立が本試験の最大のハードルであったが対照群では良好な解析結果を得ている。概ね計画は順調に計画は進行していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
拡張期心不全患者の病理組織学的な特徴を踏まえたうえで今後動物実験モデルの検証を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
拡張期心不全モデルの作成にあたり当年度はまず対照群の左室圧容量解析を実施している。カテーテルについては高額であるため本年度はまず1本の購入のみとした。長期使用により劣化が生じる可能性が高く、劣化した際には追加購入を予定している。 また病理解析システムについては本年度はまずデモ機による解析を行ったが、次年度はシステムの導入を検討している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に圧容量解析に用いるカテーテルの購入や消耗品、病理解析システムの導入を検討している。
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