2016 Fiscal Year Research-status Report
小細胞肺がん治療のパラダイムシフトを指向した治療研究
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15K09174
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
礒部 威 島根大学, 医学部, 教授 (70284198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津端 由佳里 島根大学, 医学部, 講師 (50643417)
須谷 顕尚 埼玉医科大学, 医学部, その他 (80306290)
沖本 民生 島根大学, 医学部, 助教 (00733586)
濱口 俊一 島根大学, 医学部, 助教 (70609354)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 小細胞癌 / ヌードマウス / 血管新生抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト肺小細胞がんの細胞株であるNCI-N417を用い、塩酸イリノテカンの耐性細胞(NCI-N417-CPT11R)を作成した。ヌードマウスにNCI-N417とNCI-N417-CPT11Rを移植した。腫瘍が局所で増大する時期に、塩酸イリノテカンを通常法(週1回腹腔内投与×3週)、抗血管療法(連日投与×3週)、血管新生阻害薬投与(×3週)、コントロールの4群の比較試験を行なった。治療後に得られたヌードマウスの癌組織を用いて、免疫組織学的な検討を行う。検討項目は、血管新生促進因子 であるVEGF、bFGF, IL-8、腫瘍における血管新生の評価としてCD31、細胞増殖能としてBrdU, アポトーシスとして TUNELの各因子とする。摘出肺腫瘍のホルマリン固定後パラフィン包埋し,4μm の薄切切片を作成した。脱パラ フィンを行った後,VEGF、bFGF, IL-8, CD31のそれぞれの抗体により、自動免疫染色装置を用いて免疫染色を行った。染色性は,3名の判定者の平均値で判定し,VEGF、bFGF, IL-8については、陽 性細胞率(<10%, 25%, 50%, 75% and 100%), 染色強度(none, 0; weak, +1; moderate, +2; and strong, +3),両者 の合計スコア(Histrogical score)で判定した。抗腫瘍効果と抗血管新生作用の評価を行い、臨床試験の投与スケジュールの基礎データとする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
小細胞がんの治療戦略に放射線療法を用いた局所制御の有用性が報告され注目されている。臨床試験では放射線療法の併用に関する検討が必要となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
進展型小細胞がんに対する放射線療法の併用に関する臨床研究を開始。今回の基礎的研究の結果と合わせて最適な小細胞肺癌治療戦略の検討を行なう。
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Causes of Carryover |
H29年度の初期にマウスの追加実験が必要であったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
マウスの追加実験を行う
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