2017 Fiscal Year Annual Research Report
Therapeutic effects of uromodulin in renal diseases
Project/Area Number |
15K09276
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
伊與田 雅之 昭和大学, 医学部, 准教授 (20384365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 泰平 昭和大学, 医学部, 助教 (10749948) [Withdrawn]
柴田 孝則 昭和大学, 医学部, 教授 (70221299)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ウロモジュリン / ANCA関連腎炎 / MCP-1 / 尿細管上皮細胞 / 抗炎症効果 / MAPK |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) ウロモジュリン (UMOD) のラット抗GBM抗体腎炎抑制効果を検討した。UMOD投与群で有意に 1)蛋白尿減少 2)血清Cr値低下 3) 壊死性半月体形成糸球体数減少 4)糸球体内ED1+、CD8+細胞数減少 5)血清MCP-1値低下を認めた。UMODはラットNTS-Nで劇的に蛋白尿、半月体形成、糸球体内マクロファージ浸潤を抑制した。UMODによる一つの治療機序として抗炎症効果が考えられた。 (2) UMODの尿細管における抗炎症効果を明らかにした。1)UMODはヒト近位尿細管上皮細胞 (HK-2)においてTNF-α刺激によるMCP-1産生を容量依存的抑制した。2) TNF-α刺激によりMAPK (p38、ERK1/2、JNK)、NF-kBの活性化を認めたが、UMOD前処置でp38とNF-kBのみ活性化が抑制された。3) UMOD受容体であるSRB-1の阻害薬acetylated LDLの前処置で、UMODによるMCP-1産生抑制効果の減弱、p38とNF-kBの活性化抑制阻害を認めた。UMODはHK-2でp38/NF-kB経路阻害によりMCP-1産生を抑制し、尿細管障害に保護的に作用すると考えられた。 (3) ANCA関連腎炎(AAG)における血清・尿中UMOD (sUMOD ・uUMOD) と臨床病理学的所見との関連を明らかにした。AAG患者62例の検討で、sUMOD値はeGFR、uUMOD値と正相関、蛋白尿、血清Cr値と逆相関を示した。sUMOD高値群は、有意にfocal群、間質mild群が多く、crescentic群が少なかった。10年での累積腎生存率はfocal群と重度糸球体病変群 (crescentic、mixed、sclerotic) で有意差を認め、Cox比例ハザードモデルの多変量解析にてsUMOD値のみが重度糸球体病変群の独立した規定因子であった。
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Research Products
(4 results)