2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the treatment using the cell transplantation of DFAT for the progressive renal failure
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15K09280
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
丸山 高史 日本大学, 医学部, 専修指導医 (10459901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 昇 日本大学, 総合科学研究所, 教授 (40267050)
松本 太郎 日本大学, 医学部, 教授 (50366580)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 脱分化脂肪細胞(DFAT) / 慢性腎障害 / 免疫性腎障害 / 細胞移植 / 間葉系幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
脱分化脂肪細胞(DFAT)は日大大学で開発され間葉系幹細胞と同等の多分化能を持つことが証明されている。我々はDFATが免疫抑制作用を介して、進行性免疫性腎障害モデルを改善する事を報告した(Maruyama, Fukuda et al. Stem Cell Res Ther 2015)。臨床応用を見据えてヒトにも存在する免疫性腎障害で、予後不良疾患であるANCA関連腎炎モデルSCG/ThpNkcマウスにDFAT細胞移植を施行した。結果、移植により生存率の上昇、尿蛋白量と血清ANCA値の減少、血液中の免疫性制御因子TSG-6濃度の有意な上昇を認めた。今年度の結果として移植によりCD44が抑制されている結果が得られた。またTregやIDOの変化を予想したが有意な変化は見られなかった。結論としてDFAT細胞移植はモデルマウスにおいてANCA関連腎炎を改善させ、その機序の一つにTSG-6の発現亢進による免疫調整作用が考えられた。ヒトにも存在するモデルでその効果や機序の一端を証明したことは、臨床化に近づけたと考える。今後はCD44の結果からDFAT細胞移植による糖尿病性腎症改善も期待されるが今後数年においては自己免疫疾患に絞って研究を進めることにする。ループス腎炎モデルを標的に加えて移植の治療効果と作用機序をTSG-6以外で再度検討する。免疫抑制作用として制御分子TSG-6、IDO、Th1サイトカイン、M1 マク ロファージサイトカイン、M2 マクロファージサイトカインの血液、腎臓での発現や脾臓内の調節性T細胞の割合を評価する。siRNAにて免疫抑制分子をKOし たDFATを移植し、腎機能、尿蛋白、腎組織障害を評価し、免疫抑制作用の分子機序を検討 する。さらに今回得られた免疫性腎炎マウスでのDFAT移植の投与細胞数、投与期間などの データを蓄積しDFAT移植療法の臨床応用に繋げていく。
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Research Products
(4 results)