2016 Fiscal Year Research-status Report
セリンプロテアーゼ・ヘプシンの腎臓における生理的機能の分子解明
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15K09291
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
安達 政隆 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (90398206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向山 政志 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40270558)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 水・電解質学 / セリンプロテアーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
1) 腎臓におけるヘプシン発現の局在検討 4週齢雄ラット腎ネフロンをマイクロダイセクションした後、PT-PCR(タカラバイオPrimeScript;One Step RT-PCR Kit Ver.2)を施行したところ、腎近位尿細管から皮質集合尿細管においてラットヘプシンmRNAの発現を確認した。また、シスプラチン腎症モデルマウスの腎臓においてヘプシンmRNA発現の減少を認めたが、UUOモデルマウスの腎臓においてはヘプシンmRNA発現に変化は認めなかった。8週齢雄マウスの腎臓においてヘプシン抗体(Abcam ab27765)を用いたimmunohistochemistryを施行したが、ヘプシンを同定できず、現在、抗体をBioss社、とCayman Chemical社に変更して検討中である。 2) アフリカツメガエル卵母細胞系でのヘプシンによるNaPi-IIaリン輸送活性の測定 Ambion MEGAscriptを使用して作製したラットヘプシンおよびNaPi-Ⅱa cRNAをXenopus oocyteに共発現させ、還流液のNA96に3mMPiとなるようPiを添加し、Na依存性の電流を測定した後、NaClをコリンクロライドに置換することによりIp を測定した。コントロールと比較し、ヘプシンとNaPi-IIa を共発現させてもIpに変化はなかった。 3) ヘプシン(TMPRSS1) flox マウス(loxP-flanked alleleを持つ)の作製と全尿細管ヘプシンノックアウトマウスの作製の前に慢性Pi負荷時および急性Pi負荷時の腎臓および尿細管におけるヘプシンおよびNaPi-Ⅱaの発現について、現在、モデルマウスを作製し、検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
地震による機器の故障、廃棄のため、実験・測定系の確立ができず、遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の実験計画で予定していた機器を使用せず、別の機器での実験を検討中である。
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Causes of Carryover |
熊本地震による実験室と実験機器の損壊等の影響で実験を長期間遂行することができず、予定通りの実験が進まなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度、遂行することができなかった実験を本年度に実施予定である。
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