2017 Fiscal Year Annual Research Report
Nerve ageing and sarcopenia
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15K09367
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Research Institution | The Nukada Institute for Medical & Biological Research |
Principal Investigator |
額田 均 公益財団法人額田医学生物学研究所, その他部局等, 理事長 (60118833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木橋 操六 弘前大学, 医学研究科, 特任教授 (40111231)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 末梢神経 / 加齢 / 小径神経線維 / Klotho マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は高齢・超高齢者および動物モデルを用いて、まず末梢神経の「生理的老化」について解明し、次いで「病的老化」としてサルコペニア発症との関連について追究した。末梢神経の「生理的老化」として、大径有髄神経線維については下肢の振動覚・位置覚の低下、アキレス腱反射消失、神経伝導速度の低下が知られている。しかし小径神経線維の加齢に伴う病態は明らかでない。 1.末梢神経の「生理的老化」について:高齢・超高齢者および動物モデル(α-Klotho KOマウス)を用い、小径神経線維の機能的・形態学的加齢変化について検討し、大径神経線維の加齢変化と比較した。α-Klotho KOマウスでは、後根神経節細胞の萎縮および小径神経線維の脱落が、大径神経線維の脱落より早期から認められる。高齢者の皮膚生検では表皮内小径神経線維の脱落が見られた。 2.末梢神経加齢現象とサルコペニアの関連について:サルコペニアの高齢・超高齢者については大径・小径神経線維が共に脱落しており、サルコペニア発症以前からの末梢神経線維の脱落が示唆された。 本研究は、従来の末梢神経加齢変化の研究が大径神経線維に限られてきたのに対し、小径神経線維をターゲットにし、新しい観点からアプローチした。その結果、「生理的老化」での小径神経線維と大径神経線維の変性時期・程度の相違を生理学的・病理学的指標に基づいて証明した。 またサルコペニアについては、その発症機序の一環としての末梢神経の加齢性変化の役割が考えられる。 本研究の成果は末梢神経老化現象の解明のみならず、アンチエージングを目指した治療戦略に一石を投じ、さらにサルコペニアの病態把握に関与し、老化と生活習慣病と末梢神経障害の関連という新しい概念を提唱する可能性を持つ。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Plasma Amino Acid Profile in Severely Frail Elderly Patients2018
Author(s)
Adachi Y, Ono N, Imaizumi A, Muramatsu T, Andou T, Shimodaira Y, Nagao K, Kageyama Y, Mori M, Noguchi Y, Hashizume N, Nukada H.
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Journal Title
International Journal of Gerontology
Volume: in press
Pages: 1-4
DOI
Peer Reviewed
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