2015 Fiscal Year Research-status Report
インプラント埋入用装置を応用した顎口腔ジストニアへのボツリヌス毒素注射方法の確立
Project/Area Number |
15K09370
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Kyoto Medical Center |
Principal Investigator |
吉田 和也 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究員 (90263087)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 口顎ジストニア / 外側翼突筋 / 顎口腔ジストニア / CAD/CAM / ボツリヌス毒素 / サージカルステント / ボツリヌス治療 / 筋電図 |
Outline of Annual Research Achievements |
当院倫理委員会の指摘を受け、正常被験者に対しては実験を行わず、顎口腔ジストニア患者に対してのみ臨床研究を行うこととなった。 15名の顎口腔ジストニア(開口ジストニア)の患者(男性9名、女性6名)の口腔領域のCTを撮影し、上下顎の石膏模型のデータと共にコンピューター上に取り込み、分析用ソフト(NobelClinicianTM)でボツリヌス毒素注射用の針先が外側翼突筋の最も理想的な位置に刺入できるよう分析した。注射針を誘導する金属筒を設置したステントを光造形システムにて合成樹脂にて作製した。刺入データ(部位、方向、角度、深度)を分析した。計18回のボツリヌス療法を行い、出血、腫脹、嚥下障害などの副作用は全く認められず。客観的改善度は約60%であり、有意な効果を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
すでに15例の顎口腔ジストニア(開口ジストニア)の患者に計18回のボツリヌス療法を行い、出血、腫脹、嚥下障害などの副作用は全く認められず。客観的改善度は約60%であり、有意な効果を認めた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、適応症例があれば、症例数を増やしていく。これまでの15例に関しては継続してボツリヌス治療を行い、長期的な効果について検討する。経過がきわめて良好であり、今後、先進医療の申請を検討していく。
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Causes of Carryover |
正常被験者の予備実験を省略し、患者で実験を開始したため、正常被験者に対する謝金や経費が次年度使用額となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
正常被験者に対する謝金や経費の分の次年度使用額を患者に使用し、より多くの患者に長期的な経過観察を行い、信頼できる結果を残したい。
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Remarks |
顎口腔領域の不随意運動の診断や治療に関して20か国語で世界に発信しています。これまでに世界190数か国から100万回以上のアクセスがあります。
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