2016 Fiscal Year Research-status Report
エネルギーバランスにおける報酬系GABABシステムの機能解析
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15K09426
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
有馬 寛 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (50422770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 資実 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (00621632)
坂野 僚一 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80597865)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ノックアウトマウス / GABAB / ドーパミン / 線条体 |
Outline of Annual Research Achievements |
GABABflox/flox マウスとDAT-Creマウスを交配して得られたGABAB flox /flox DAT-Cre マウス、すなわちドーパミンニューロン特異的GABAB受容体ノックアウトマウスと、野生型マウスにおいて、ドーパミンニューロンにおけるGABAB受容体発現をGABAB受容体特抗体を用いた免疫染色法により比較検討した。野生型マウスでは、ドーパミンニューロンにおけるGABAB受容体発現を認めたが、ノックアウトマウスにおいてはドーパミンニューロン特異的にGABAB受容体の発現が低下していることを確認した。 また、GABABflox/flox マウスとGpr88-Creマウスを交配して得られたGABAB flox /flox Gpr88-Cre マウス、すなわち線条体特異的GABAB受容体ノックアウトマウスと野生型マウスにおいて、線条体におけるGABAB受容体発現をGABAB受容体抗体を用いた免疫染色法により比較検討した。野生型マウスでは、線条体におけるGABAB受容体発現を認めたが、ノックアウトマウスにおいては線条体特異的にGABAB受容体の発現が低下していることを確認した。 さらに野生型マウス、ドーパミンニューロン特異的GABAB受容体ノックアウトマウス、線条体特異的GABAB受容体ノックアウトマウスのぞれぞれに普通食 (CE-2)または高脂肪食(60.1% の脂肪および15.6% の炭水化物)を投与し、摂食量、体重の変化の推移を比較検検討した。上記の3種類すべてのマウスにおいて高脂肪食投与は普通食投与よりマウスの体重を増加させた。高脂肪食を投与したマウスにおいてgenotypeによる差を認めるか否かは現在検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ノックアウトマウスにおいてGABAB受容体の発現がドーパミンニューロンまたは線条体特異的に低下していることを免疫染色法で確認できた。また、普通食および高脂肪食投与下でのノックアウトマウスおよび野生型マウスの摂餌量、体重の推移の検討を開始できた。
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Strategy for Future Research Activity |
ドーパミンニューロン特異的GABAB受容体ノックアウトマウス、線条体特異的GABAB受容体ノックアウトマウスと野生型マウスの表現型の違いの解析を進める。体重、摂餌量のみならず、食の嗜好性の違いも検討する予定である。
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