2018 Fiscal Year Annual Research Report
Bone marrow microenvironment and drug resistance in myelodysplastic syndromes
Project/Area Number |
15K09489
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
鈴木 隆浩 北里大学, 医学部, 教授 (40345210)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 骨髄異形成症候群 / 骨髄微小環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、骨髄異形成症候群(MDS)における腫瘍細胞が骨髄微小環境内で薬剤耐性を付与されている可能性について検討を行った。まずMDS腫瘍細胞株を用いた解析を行い、del(5q) MDS患者より樹立された細胞株MDS-Lでは、骨髄ストローマ細胞株UBT7との共培養によって、del(5q)特異的治療薬であるレナリドミドによるアポトーシスが抑制されていることを確認し、ストローマ細胞UBT7から腫瘍細胞MDS-Lに何らかの生存シグナルが送られていることが明らかとなった。これらの生存シグナルは接着分子によって伝達されている例が知られているため、レナリドミド添加前後による細胞表面接着分子の変化をストローマの有無、薬剤の有無で比較したところ、各種インテグリン分子やVCAM、ICAMなど接着シグナル伝達に重要な分子発現に有意な差は認められず、少なくとも本実験系では接着分子の発現変化がストローマによる耐性付与の原因ではないことが明らかとなった。そこで、他系統の薬剤による抗腫瘍効果を確認するため、同様のストローマとの共培養実験をプロテアソーム阻害剤であるボルテゾミブを用いて行ったが、本薬剤においても有意な差は認められなかった。 このため、現在は患者プライマリー腫瘍検体を用いて同様の実験を行うための準備を進めている。ストローマ細胞としてはヒト細胞を用いる予定であるが、入手の容易さを考慮し、マウス間葉系幹細胞の取得技術についても同時に検討を行い、安定した採取法を確立している。 ヒト間葉系幹細胞採取については、上記プライマリー腫瘍検体採取と合わせて臨床研究倫理委員会への申請準備を行っており、計画よりやや遅れているものの、MDS症例における腫瘍細胞および骨髄ストローマ細胞の取得・バンク化を進めていく計画である。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Interobserver concordance of assessments of dysplasia and blast counts for the diagnosis of patients with cytopenia: From the Japanese central review study.2018
Author(s)
Matsuda A, Kawabata H, Tohyama K, Maeda T, Araseki K, Hata T, Suzuki T, Kayano H, Shimbo K, Usuki K, Chiba S, Ishikawa T, Arima N, Nohgawa M, Ohta A, Miyazaki Y, Nakao S, Ozawa K, Arai S, Kurokawa M, Mitani K, Takaori-Kondo A; Japanese National Research Group on Idiopathic Bone Marrow Failure Syndromes.
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Journal Title
Leuk Res.
Volume: 74
Pages: 137-143
DOI
Peer Reviewed
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