2016 Fiscal Year Research-status Report
関節炎モデルマウスにおけるCD206陽性M2マクロファージの役割の検討
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15K09523
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
篠田 晃一郎 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (40377312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多喜 博文 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 准教授 (10240780)
朴木 博幸 富山大学, 附属病院, 助教 (90512088)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 免疫学 / 関節リウマチ / マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は下記の2つの実績を得た。 1,C57BL6/Jマウスにおける関節炎モデルの確立(collagen-antibody-induced arthritis:CAIA):C57BL6/Jマウスは、関節炎誘発抵抗性であるが、Chondrex社の2型コラーゲン抗体を用いることにより、重症度の高い関節炎モデル:CAIAモデルが確立し、さらに自然に改善する経過も観察し得た。
2,CAIAモデルにおける病理学的評価、CD206免疫染色におけるM2マクロファージの局在、同マウスの罹患関節および、コントロールマウスの関節、および、肝臓、脾臓について、病理学的評価を行った。CAIAモデルは、非関節炎マウスと比較し、肝臓、脾臓重量が重く、免疫系の活性化が示唆された。関節炎を呈していない、滑膜組織では、CD206の染色性は認められなかったが、関節炎を呈したマウスの滑膜組織では、CD206陽性のA型滑膜細胞のみならず、破骨細胞においてもCD206の発現を認めた。これはきわめて重要な発見である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
C57BL6/Jマウスは、関節炎誘発抵抗性であり、安定した関節炎の再現に時間を要した。 病理学的検討に必要以上に時間を要した。 本来の目的である、CD206 ablationマウスの準備に時間がかかっており、現在検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
CD206 ablationマウスに対して、CAIAを誘導し、関節炎が起こるかどうかの検討。病理学的な検討を行う。さらに、CD206のablationの時期を関節炎局期以降に行い、関節炎の修復課程への影響を検討する。さらに骨破壊の状態、骨細胞、軟骨細胞の検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
CD206 ablationマウスを用いた関節炎誘発実験が今年度へ持ち越しとなったため、次年度使用額が生じております。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
29年度の物品購入に充当する。
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