2018 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of novel ALK rearrangements in neonates with fetal lung interstitial tumor
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15K09637
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
小野田 正志 山形大学, 医学部, 非常勤講師 (10582562)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅尾 裕信 山形大学, 医学部, 教授 (80250744)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ALK転座 / 新生児間質性肺腫瘍 / FLIT / ALK関連腫瘍 / G-band / FISH / 5'RACE / 全ゲノムシークエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
新生児肺腫瘍Fetal Lung Interstitial Tumor(FLIT)は,2011年に新規分類・報告された稀な新生児間質性肺腫瘍である.本研究では,FLITの疾患特異的遺伝子同 定と,発症機序の解明を目的とする.疾患関連遺伝子の同定は,診断のみならず,分子標的薬による治療成績向上が見込まれ,稀な腫瘍の治療法拡大につながり,研究遂行の意義は極めて高い. 研究対象として,腫瘍摘出後病理学的にFLITと診断された3例で解析が行われた.G-band法による腫瘍組織の染色体解析では,3例中1例で腫瘍細胞20細胞中4細胞に t(2;12)(p23;p13)が証明された.FLITは,病理像がIMTの間質像に似ることから,FLITの疾患特異的転座にALK2p23が関与している可能性が示唆された. FISH法によるALK転座解析は,3例中3例で行われ,うち2例でALK break signalが検出され,FLITにALK転座が関与していることが判明した. 免疫組織化学的染色法によるALK発現解析は,3例中3例で行われ,うち2例でALK発現が陽性であった.FISH法でALK転座が証明された2例は,いずれも陽性と判断された.ALKは細胞質内に豊富に発現していた. ALK新規融合遺伝子解析は,3例中2例で行われた.1例は腫瘍組織から抽出したRNAを用い,5’RACE法でALKのパートナー解析を行い,新規融合遺伝子alfa-2 macroglobulin(A2M)-ALKを同定した.もう1例は,FFPE標本から精製抽出したRNAを用いたが,5’RACE法に適さず,解析を断念した.代わりに,FFPE組織からDNAを抽出し,全ゲノムシークエンス法(WGS)を応用した転座解析系を新規樹立し,A2M-ALK転座を同定した. 陽性例では, 転座部位に共通点がみられ, FISH法による簡易解析系を確立した.
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