2018 Fiscal Year Annual Research Report
The effect of exercise training for exercise intolerance in patients with complex congenital heart disease
Project/Area Number |
15K09700
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
高橋 健 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (70343481)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板谷 慶一 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70458777)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 複雑性先天性心疾患 / 運動耐用能 / 呼吸機能 / フォンタン手術後 / 呼吸トレイニング |
Outline of Annual Research Achievements |
当研究は、複雑先天性心疾患における、最も正確な予後指標とされる運動耐用能を、運動処方により改善させる目的で開始された。この様な試みは前例のないものであり、初めの二年間は、運動処方の方法を探究することに使用した。海外を含む様々な学会で、小児循環器分野の専門家と意見交換を行った。その結果、最も複雑な先天性心疾患である機能的単心室症に対して行うフォンタン手術後の患者においては、身体全体を鍛えるような運動を行わなくても、呼吸機能を改善すれば運動耐用能も改善するとの着想に至った。 しかしながら、先天性心疾患患者に効果的な呼吸法トレイニングは開発されていない。そこで体幹の姿勢の修正や、横隔膜その他の呼吸筋を有効に使用するためのトレイニングを行っている株式会社ウィンゲートと、患者が一人で自宅でも実行可能な簡易的な体操法を開発した。しかし患者が毎回トレーナーの元へ通わないとトレイニングが不可能なシステムでは、現実的に効果を上げることは困難である。そこでパナソニック株式会社と提携をして、自宅でスマートフォンやiPADで再生可能なシステムを作成した。更に患者とトレーナーが双方向性に連絡を取り、トレーナーからの指導が可能な様なシステムを作成した。科研費の主な部分は、これらのシステムの開発と、トレーナーの指導料に使用された。 そして三人の複雑先天性心疾患のフォンタン手術後の患者にこれらのシステムを使用した結果、トレイニングを行った二人の患者に置いて明確に運動耐用能の改善を認めた。初めの一人の患者の詳細については、平成30年12月8日の第7回日本トレーニング指導学会にてその成果が発表されている。現在3人のデータをまとめ、英文学術論文として作成中である。今後の複雑先天性心疾患の患者の治療について、今までと全く異なる方法を開発することが出来、大変大きな成果となった。
|
Research Products
(1 results)