2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of ultra-small circuit for blood purification therapy
Project/Area Number |
15K09721
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
高田 彰 岩手医科大学, 医学部, 非常勤講師 (30438494)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 超低用量回路 / 新生児 / 血液浄化療法 / 持続腎代替療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はsingle-needle dialysisの原理に基づいた新生児用の超低用量血液浄化システム(以下、本システム)を発案し、その臨床応用にむけて、安全性の検討を行っている. 平成29年度に採用した自動制御のY字弁を用いた本システム回路では,Y字弁に漏血の問題点があったため、平成30年度は、モーター制御によるシリンジ駆動に三方活栓の開閉を連動させて血流の方向を切り替える新たなシステムを考案した。 本システムの安全性を評価するために,血液透析中の回路内圧の評価を行った.具体的には本システム回路内の3点(脱血/返血圧、透析膜の入口圧、透析膜の出口圧)に圧力センサを組み込み、3時間の血液透析中の回路内圧をモニタリングした。本システム回路内を生理食塩水で循環させた場合(n=6)と、血液で循環させた場合(n=6)の回路内圧を検討した。生理食塩水循環では本システムの稼働に問題は無かったが,回路内圧は陽圧と陰圧を反復する回路内圧の変化が観察された.一方、成人ボランティアから採取した血液を用い、閉鎖回路内を血液循環させた場合にも3時間の血液透析は可能であった.しかし、血液透析開始後1時間半頃から三方活栓部に漏血と血塊付着を観察した.時間経過とともに三方活栓の可動に抵抗が生じ,回路内圧の陽圧と陰圧の変化も大きくなった。 本システムで採用した血液循環の方向を変えるための三方活栓の使用は、漏血と凝血塊の形成を招き、長期使用には不向きであると考えられた。
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