2017 Fiscal Year Annual Research Report
A study of heat shock proteins in constriction and relaxation response to oxygen stimuli in the ductus arteriosus
Project/Area Number |
15K09730
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
羽山 恵美子 東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00349698)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 動脈管 / ヒートショックタンパク質 / 酸素感受性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、HSP70(遺伝子名HSPA1B)の胎仔動脈管における発現に関与する遺伝子群の探索を進めた。ラット胎仔動脈管を酸素刺激した試料のトランスクリプトームデータや文献情報を参考にし、ラットまたは家兎血管試料を用いて定量PCR法により確認する手法を用いた。 これらの探索から、動脈管の酸素感受性に関係すると思われる興味深い遺伝子を複数発見した。その中の一つ、細胞外からの刺激に対して最初に応答して発現誘導される内因性の遺伝子であるc-FOSが、HSP70の発現と同期して、胎仔動脈管に発現することを見つけた。c-FOSは、JUNやATFなどとヘテロ複合体を形成するAP-1転写因子であり、細胞増殖、細胞の移動、分化などに関与する。この遺伝子を基点として、探索を継続したところ、多くのストレスレスポンス遺伝子が動脈管の酸素刺激により速やかに発現することを突きとめた。酸素刺激に対する動脈管特異的なシグナル伝達パスウェイをさらに明らかにしていきたい。 また、動脈管開存症の原因遺伝子の一つとされる転写因子transcription factor AP-2 beta (TFAP2b)の家兎胎仔動脈管及びその周辺大血管における発現は、著しく動脈管細胞の核に限定しており、未熟胎仔で高発現し、成熟につれて発現が減り、新生仔の閉鎖動脈管では、血管内部に限定しかつ低発現になることを免疫染色法で明らかにした。TFAP2bは、動脈管の成熟に寄与していると考えられることから、このパスウェイについてもさらに詳細に検討を進めていきたい。
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