2017 Fiscal Year Annual Research Report
Maternal-fetal signal relay via placenta regulates the formation of blood-brain barrier in fetal brain cortex
Project/Area Number |
15K09732
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
島田 ひろき 金沢医科大学, 看護学部, 准教授 (60278108)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 脳発生 / 血液脳関門 / 胎盤 / 白血病抑制因子(LIF) / 副腎皮質刺激ホルモン(ACTH) |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は母胎間-白血病抑制因子(LIF)/副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)シグナルリレー(母体LIF→胎盤ACTH→胎児有核赤血球LIF)が胎児大脳皮質のニューロン形成を促進することを明らかにしてきた。 そして, このリレーが血液脳関門(BBB)形成も促進するという作業仮説のもと以下の研究をおこなった。 BBB形成を脳全体で時系列に比較するためには,透明化処理を行い,BBB構成蛋白質のwhole mount免疫染色する必要がある。これまで,血管内のヘモグロビンの自家蛍光により詳細な観察が困難であったが,組織破壊をせず,より色素を除去できる透明化法を平成28年度に引き続き開発した(Sakata-Hagaら,2018)。 BBB形成過程をより詳細に解析するため,母体にpoly:ICを投与したウィルス感染モデルにより,LIF/ACTHリレーを抑制してBBB形成過程を正常と比較した。改良型透明化法を用いて脳全体を透明化し,tight junction構成蛋白質であるClaudin 5, ZO-1およびBBB蛋白質であるSMI 71を免疫染色した。現在,平成27年度に報告した改良型共焦点レーザー顕微鏡観察装置で観察を行っている。 また,このLIF/ACTHリレー抑制の発端となる胎盤における初期応答部位と応答する細胞腫を明らかとするため,poly:IC投与したEGFPトランスジェニックマウス胎盤を用い,各種免疫細胞マーカーを用いて免疫染色を行ったところ,Toll-like receptor 3シグナルの亢進が,脱落膜の母体由来間葉系細胞で生じることが明らかとなった(第123回日本解剖学会総会・学術集会発表)。
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Research Products
(2 results)