2016 Fiscal Year Research-status Report
紫外線皮膚炎症の終息における表皮ランゲルハンス細胞・アポトーシス細胞の役割
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15K09742
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| Research Institution | Kobe University |
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Principal Investigator |
福永 淳 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (10467649)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 紫外線 / 炎症 / ランゲルハンス細胞 / アポトーシス / 日焼け |
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| Outline of Annual Research Achievements |
太陽光中の紫外線（UV）は、皮膚癌発症を含めた様々な紫外線皮膚障害を及ぼすストレッサーである。紫外線皮膚炎症は臨床的に「日焼け」として観察され、皮膚癌の発症や転移を助長することが報告されている。しかし、紫外線曝露後の皮膚炎症が遷延する光線過敏症はその発症機序に不明な点が多い。一方、表皮ランゲルハンス細胞（LC）やアポトーシス細胞が炎症制御に重要な役割を果たすことが注目されている。
昨年度の研究において、LC欠損マウスではUVBによる炎症反応である耳介腫脹反応が遷延することを確認した。それに引き続き本年度の研究では、LC欠損マウスにおけるUVB紫外線炎症時には、真皮に浸潤してくる炎症細胞が減少していることをフローサイトメトリーを用いて定量的に確認した。また、LC欠損マウスにおけるUVB照射後の角化細胞のアポトーシスやUV誘導性遺伝子損傷光産物に着目した。LC欠損マウスにおいて、UV誘導性の角化細胞の遺伝子損傷や遺伝子損傷の回復には野生型マウスと差が認められなかった。一方、UVによってアポトーシスに陥った角化細胞がLC欠損マウスにおいて増加していることが定量的に観察された。さらに時系列的な観察ではLC欠損マウスでと野生型マウスではUV照射後の初期段階にはアポトーシスに陥った角化細胞の数に差がないのにもかかわらず、後期にアポトーシス細胞がLC欠損マウスで増えていることからLCがアポトーシス細胞のクリアランスに関わっているのではないかと考えている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度の研究計画は申請時には「マウスUV誘導性皮膚炎症モデルにおけるアポトーシス細胞の役割の検討」であり、おおむね当初の計画通りに研究が進んでいると判断している。
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| Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に沿って概ね順調に研究が進捗しており、最終年度である平成29年度は当初の計画通りに「UV誘導性のアポトーシス角化細胞とLCの相互作用の検討」を行って行く予定である。この研究においては、抗アポトーシス剤であるカスペース阻害剤を用いてUVB誘導性皮膚炎症を観察することやUV照射後のマウス表皮におけるLCのアポトーシス細胞の貪食現象についてex vivoのorgan cultureの実験系を用いて解析する予定としている。
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| Causes of Carryover |
平成28年度の費用が予想より少額に抑えられたため翌年度の実験計画のために使用する予定となった。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は細胞培養による研究を主に行う予定であったが、マウスを利用した研究も同時に行う必要性がでてきたためマウスの購入にあてる予定である。
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Research Products
(2 results)
