2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of psoriasis pathogenesis through intra-vital imaging
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15K09766
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本田 哲也 京都大学, 医学研究科, 講師 (40452338)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 乾癬 / 脂質メディエーター |
Outline of Annual Research Achievements |
乾癬発症に必須であるIL-17の産生制御メカニズムについて、マウス乾癬モデルにライブイメージングの手法を組み合わせることで解析した。マウス乾癬モデルとして、イミキモド誘発乾癬モデルを用いた。同モデルでは、gamma delta T細胞が、樹状細胞からのIL-23刺激をうけてIL-17を産生する。従って、皮膚樹状細胞とgamma delta T細胞の動態と相互作用についてそれぞれのレポーターマウスを組み合わせてライブイメージングにより観察した。皮膚樹状細胞とgamma delta T細胞は、皮膚で頻繁な相互作用をしている様子が認められた。インビトロにおいて樹状細胞とgamma delta T細胞を使ったケモタキシスアッセイを行ったところ、樹状細胞からの液性因子が、gamma delta T細胞の遊走を促進している可能性が示唆された。gamma elta T細胞の活性因子としてトロンボキサン、遊走因子としてロイコトリエンを同定した。ロイコトリエンがgamma delta T細胞の遊走、樹状細胞との相互作用を制御している可能性が示唆された。その作用についてマウスの乾癬モデルで検証をおこなった。ロイコトリエン拮抗薬の投与により乾癬炎症は減弱した。また皮膚樹状細胞からのIL-23産生も低下していた。樹状細胞をロイコトリエンで刺激するとIL-23産生が誘導された。またgamma deltaT細胞の所属リンパ節への遊走が有意に障害された。また、ヒトデータベースを用いてロイコトリエン産生酵素と受容体発現について乾癬病変部、非病変部を比較したところ、いずれも病変部において優位に上昇していた。以上から、ロイコトリエンは皮膚樹状細胞のサイトカイン産生と遊走、gammla delta T細胞やTh17細胞の遊走を促進することで、乾癬病態に促進的作用をしている可能性が示唆された。
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