2016 Fiscal Year Research-status Report
エクソーム解析による生殖細胞ならびに体細胞系列における乾癬原因変異の網羅的探 索
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15K09785
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
岡 晃 東海大学, 総合医学研究所, 講師 (80384866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 志斈 順天堂大学, 医学部, 教授 (40193198)
照井 正 日本大学, 医学部, 教授 (30172109)
佐野 栄紀 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (80273621)
馬渕 智生 東海大学, 医学部, 准教授 (30408059)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 乾癬 / シークエンシング / ゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
乾癬の遺伝率が高いことは知られているが、その多くを説明できる原因遺伝子はほとんど見出されていない。そこで「遺伝子機能に影響を与える稀な原因変異の同定」を目的として、乾癬患者家族を用い、全エクソンをシークエンシングするエクソーム解析を行う。さらにこれまでに検討すらされていない、「乾癬皮疹部における、発症原因となりうる、体細胞変異の探索」を合わせて行い、遺伝性および非遺伝性の乾癬原因遺伝子を網羅的に解析することが本研究の目的である。さて、日本において、乾癬の家族症例を対象とした全ゲノムのエクソーム解析はいまだ報告がなく、皮膚疾患として体細胞変異を網羅的に探索する研究はほぼ皆無で、類似研究も存在しない。したがって、日本の皮膚科学領域の研究を世界の最先端へ押し上げることにつながり、遺伝子型に基づく新たな診断法が確立し、さらには発症へ至る新たな分子機構の解明と創薬へのシーズを提供できると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度も継続して家族例の調査を行いつつ、患者6名、3世代、合計15名の家系を見出し、試料の収集を実施し、エクソームシークエンシングの実験に着手した。一方、Blaschko 線上に乾癬皮診部が認められる非常にまれな患者を見出し、バイオプシー試料の採取を実施し、ここからDNAならびにRNAの抽出を終えた。この試料については、RNAシークエンシングならびに全ゲノムシークエンシングを実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は各シークエンシングで得られたデータの解析ならびに、その結果の追試試験を行い、論文化するとともに、特許申請も視野に入れている。
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Causes of Carryover |
本研究ではシークエンシングが最も高額で、消耗品費で多く割り当てている。 しかし、当初予定していたシークエンシング検体数を確保できなかったため、 次年度使用額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
すでに予定していたシークエンシング試料の収集が終わったため、次年度使用額分も 利用して、諸実験を実施する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Transethnic meta-analysis identifies GSDMA and PRDM1 as susceptibility genes to systemic sclerosis.2017
Author(s)
Terao C, Kawaguchi T, Dieude P, Varga J, Kuwana M, Hudson M, Kawaguchi Y, Matucci-Cerinic M, Ohmura K, Riemekasten G, Kawasaki A, Airo P, Horita T, Oka A et al.
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Journal Title
Annals of the Rheumatic Diseases
Volume: -
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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