2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of effect prediction and effect evaluation indices of cognitive behavior therapy
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15K09857
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大渓 俊幸 千葉大学, 総合安全衛生管理機構, 准教授 (60456118)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 社交不安障害 / 自閉症スペクトラム障害 / 認知行動療法 / MRI / NIRS |
Outline of Annual Research Achievements |
認知行動療法(CBT)の効果を臨床指標を用いて解析したところ、中学生における不安症状の軽減には有意な効果が見られなかったが、社交不安障害(SAD)者に対しては有意な治療効果があることが明らかになった。しかしながら、SAD者40名を無作為割り付けしてCBT実施群20名、非実施群14名(割り付けられた20名のうち6名は身体的不調などでMRIの測定ができなかった)、健常者群20名を対象として解析を行ったところ、用手的に測定した前頭部関心領域の灰白質体積、freesurferを用いた全脳の灰白質体積では群間差が見られず、CBT実施群と非実施群で行った治療前後の比較でも有意差が見られなかった。 次に、これまでに自閉症スペクトラム障害(ASD)者の治療目的で開発したCBTが有効であることが確認できたことから、52チャンネルの光トポグラフィー装置を用いてASD者の前頭側頭部における脳活動を測定し、CBTを行った時に見られる治療効果と脳活動の関係について解析を行った。ASD群20名と比較対照となる定型発達(TD)群20名について語流暢性課題中の脳活動の大きさを比較したところ、ASD群の方がTD群よりも語流暢性課題中の脳活動の大きさが有意に小さかった。また、ASD者の前頭側頭部における語流暢性課題中の脳活動の大きさとCBT前後で見られた社会適応度評価尺度(SASS)と機能の全体的評定尺度(GAF)のスコアの変化について相関解析を行ったところ、前頭側頭部における語流暢性課題中の脳活動の大きさとCBTによりもたらされたGAFスコアの改善の大きさの間に有意な相関が見られた。このことから、ASD者の脳活動の大きさがCBTによる治療効果の予測指標となる可能性が示唆された。 本研究で得られた上記の成果については学会発表を行い、論文が掲載されている。
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[Presentation] Family cognitive behavior therapy for psychoeducation in multicenter,Aware and Care for my AS Traits for high-functioning autism spectrum disorders in adolescence: Study protocol.2019
Author(s)
Iwama Y,Oshima F,Mandy W, Tsuchiyagaito A, Seto M,Takahashi N, Shiina A, Hongo M,Hirano Y,Suto C,Taguchi K, Yoshida T, Masuya J, Sato N, Nakamura S, Kuno M, Takahashi J,Ohtani T,Matsuzawa D,Kuwabare H, Nakagawa A,Shimizu E.
Organizer
International Society for Autism Research. Montreal, Canada.
Int'l Joint Research