2016 Fiscal Year Research-status Report
SPECT用ブドウ糖代謝機能測定放射性薬剤の開発と基礎的評価
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15K09890
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金井 泰和 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座助教 (60397643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垣内 喜代三 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (60152592)
廣原 志保 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (70413804)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 新規SPECT製剤 / 糖代謝診断薬 / 核医学 / 2-Iodo glucose |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究計画として「放射性ヨウ素標識2-IDGの合成法の最適化とブドウ糖代謝を測定するSPECT 用放射性医薬品としての基本的性質についての確認を行う。」ことを目標としていた。昨年度は2-IDGの分析条件について、最適条件を見出すとの目標を立てていたが、最適化までには至らなかったため、本年度も引き続き、この課題も検討していくことにした。 まず、分析条件について昨年度は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による分析を検討してきたが、本年度はHPLCに加えて、薄層クロマトグラフィー(TLC)による分析についても検討を行った。その結果、順相TLCにより、昨年度の課題であった目的物である2-IDGとNaIの分離は可能であることを確認した。この条件を用いて、昨年度も検討を行ったMannose Triflate反応およびヨウ素同位体交換反応について検討を行ったが、やはり目的物の合成には成功していないものと確認された。 上述のように、予定していた前駆体からの合成が上手く行っていないため、研究分担者である奈良先端科学技術大学 垣内喜代三教授、宇部工業高等専門学校 廣原志保准教授と議論の上、合成方法の変更を決定した。すなわち反応時間はやや長くなるもののglucal誘導体を前駆体として用いて、N-chlorosuccinimideから合成したN-iodosuccinimideによりヨウ素を導入し、その後、脱保護、加水分解により2-IDGを得る合成方法である。 この合成法により、非放射性ヨウ素を用いた合成実験では、合成時間約5時間で2-IDGを合成できた。当初予定していたSPECT用放射性医薬品としての基本的性質についての確認は予定通りには進んでいない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
目的物である2-IDGの合成法を開発できてはいるが、当初予定していた合成法ではなく、新たに設計した合成法であるため、合成の進捗がやや遅れたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は予定通りに、今年度開発した2-IDGの合成方法により、実際に放射性同位元素を用いて、放射性ヨウ素で標識されたI-123 2-IDGを合成し、動物実験により、その放射性医薬品としての基本的な性質を検討していく。
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Causes of Carryover |
前述のように、本年度は合成の進捗がやや遅れたため、必要な試薬(放射性同位元素)や動物の購入を行っていないため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実施時期はずれ込むが、予定通りに必要な試薬(放射性同位元素)や動物の購入を行う。
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