2016 Fiscal Year Research-status Report
医療画像-感覚情報変換によるマルチモーダル多感覚情報補助下画像診断法の研究開発
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15K09899
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
田上 秀一 大分大学, 医学部, 助教 (50398252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西野 浩明 大分大学, 工学部, 教授 (00274738)
森 宣 大分大学, 医学部, 教授 (20128226)
清末 一路 大分大学, 医学部, 准教授 (40264345)
賀川 経夫 大分大学, 工学部, 助教 (90253773)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 画像診断 / マルチモーダル感覚情報 / 画像診断支援 / CT(Computed Tomography) / 肺孤立性病変 / 可聴化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,画像診断機器の高性能化とともに膨大な視覚情報の処理が要求されている近年の画像診断において,その精度向上のために視覚以外に画像の可聴化や可触化といった複数の感覚情報に基づくマルチモーダル感覚情報を応用した診断支援システムを構築することを目的としている.これまでの研究実績は以下の通りである. 1.マルチモーダル化中核プログラムの開発:医学部にて選定,作成された画像情報をもとに,工学部にて画像を可聴化するプログラムを作成した.本年度は対象画像をCTでの肺孤立性結節病変に絞ってプログラミングを行った.プログラム内容としては複数のプロトタイプの作成を経て,現時点では1症例相当のJPEG画像の断面情報からbatch processingにて画像の2値化と一定範囲の積算を行い,肺の内部構造真円度計算を行うことで,対象構造を肺正常血管か孤立性病変かを区別して各々にbeep音を割り当てるプログラムとした. 2.肺孤立性病変の可聴化プログラムを用いた診断実験システムの準備:上記のプログラムにて肺孤立性病変の可聴化に概ね成功し,そのプログラムを用いた実験順を行った.実験は画像診断経験年数の異なる複数の対象者に対し,プログラムインターフェイスの使用感を記録し,さらに画像診断時の病変検出までのデータログ記録による可聴化の有無による検出時間の違いを検討することを目的とした実験システムを構築した. 3.可聴化プログラムの孤立性肺病変の検出能に与える影響に関する基礎実験:上記実験システムを利用し,経験年数の浅い複数の画像診断専任医師(非専門医)の協力のもと,可聴化プログラムの孤立性肺病変の検出能に与える影響に関する基礎実験を施行した.そこで得られた結果とデータログを解析し,国際学会にて発表を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は年度ごとに,1)マルチモーダル化中核プログラムの開発,2)中核プログラムを用いた実験系の構築,3)実験で得られたデータをフィードバックしたプログラム改良,を具体的内容としており,1)についてはプログラム作成に成功し,2)の実験系を用いた実験を実施し,その解析まで終了している.概ね順調に達成されている.
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Strategy for Future Research Activity |
中核プログラムと実験システムを用いて,画像診断経験の異なる放射線診断医,および医学部学生を対象として実験を行い,データログ記録とインターフェイス使用感に関するアンケート調査を実施し,その解析を行った.現時点では可聴化プログラムの有無についての肺孤立性病変検出能に与える影響について有意差は得られていないが,そのデータログの詳細な解析によって興味深い結果が得られ,preliminary resultとして国際学会での発表にむけて準備中である.(学会名:The 11th International Conference on Complex, Intelligent, and Software Intensive Systems, 2017 July 10-12, Italy,演題名:Log Data Visualization and Analysis for Supporting Medical Image Diagnosis)今後はプログラムおよび実験系のさらなる改良を継続していく.なお,実験対象者の結果情報は研究担当者が連結可能匿名化により保存管理する.
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Causes of Carryover |
予定していた端末およびデータ保存媒体の購入を次年度へ変更し,関連する学会および海外研修への旅費のみ使用した.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
購入を延期した端末およびデータ保存媒体の購入に使用する予定である.
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