2016 Fiscal Year Research-status Report
CESTイメージングによる頭頚部腫瘍の悪性度診断の確立と治療効果予測への応用
Project/Area Number |
15K09928
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
神谷 武志 九州大学, 大学病院, 助教 (20419534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川波 哲 九州大学, 医学研究院, 助教 (50330999)
長尾 充展 九州大学, 医学研究院, 准教授 (60533081) [Withdrawn]
栂尾 理 九州大学, 大学病院, 助教 (10452749)
山崎 誘三 九州大学, 大学病院, 医員 (00643347)
山之内 寅彦 独立行政法人国立病院機構別府医療センター(臨床研究部), 臨床研究部, その他 (40748034)
藪内 英剛 九州大学, 医学研究院, 教授 (70380623)
本田 浩 九州大学, 医学研究院, 教授 (90145433)
亀井 俊佑 九州大学, 大学病院, 医員 (90778862) [Withdrawn]
進 政太郎 九州大学, 大学病院, 医員 (10794224)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | CEST / APT / MRI / 耳下腺腫瘍 |
Outline of Annual Research Achievements |
新たなMR分子イメージングであるChemical Exchange Saturation Transfer (CEST) 法の頭頸部腫瘍における臨床応用を目指し、内因性CEST法の一種であるAmide Proton Transfer (APT) イメージングを用いた耳下腺腫瘍の撮像、解析を試みた。昨年度に耳下腺腫瘍において画像化に成功し、APTシグナルを測定することができていたため、その手法を続け症例を蓄積した。また、昨年度に引き続いて多くの学会に参加し、CESTイメージングに関する最新の情報や研究成果、知見を得ることができ、解析法を設定するにあたり大いに役立てることができた。解像度の問題で、小さな病変には応用しにくいこと、嚢胞性成分ではAPTシグナルが高く出てしまうといった欠点が見られたが、2cm以上の充実性腫瘤においては良好な結果が得ることができた。2cm以上の充実性腫瘤耳下腺腫瘍23例(男性14例、女性9例、平均年齢55.9歳)にて検討を行ったところ、良性腫瘍15例(多形腺腫12例、基底細胞腫1例、ワルチン腫瘍1例、神経鞘腫1例)と悪性腫瘍8例(唾液腺導管癌2例、乳腺相似分泌癌1例、腺癌1例、粘表皮癌1例、腺様嚢胞癌1例、転移性脂腺癌1例、MALTリンパ腫1例)で、良性腫瘍の平均APTシグナルは1.90±0.60%、悪性腫瘍の平均APTシグナルは2.73±1.28%で、両者に有意差が認められた。悪性腫瘍は1例を除いてすべてが2.0%以上の信号を示した。以上の結果については2017年11月に開催される第103回北米放射線学会に演題を投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
一定の結果が出たものの症例数が少ない点が問題である。特に頻度の高いワルチン腫瘍は手術とならずに病理学的確定診断が得られないことが多いことや、嚢胞成分を有する頻度が低いことから対象に含まれている数が少ない点は問題であると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに症例を増やし、客観性を高めていく必要がある。嚢胞性成分については最近の学会で脳腫瘍のAPTイメージングで発表のあった拡散強調像との組み合わせで診断を行う手法が有用な可能性があり、検討を重ねていく。さらに耳下腺以外の頭頸部腫瘍にも応用を広げて行きたい。
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Causes of Carryover |
症例の蓄積の遅れにより学会発表が遅れ、次年度の発表となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
国際学会出席、発表のための旅費として使用。
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Research Products
(1 results)