2018 Fiscal Year Annual Research Report
The association of lysophospholipids and postoperative inflammatory host responses.
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15K10037
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| Research Institution | Nippon Medical School |
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Principal Investigator |
松田 明久 日本医科大学, 医学部, 助教 (00366741)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松谷 毅 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50366712)
山田 真吏奈 日本医科大学, 医学部, 講師 (70508621)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 脂質メディエーター / リゾリン脂質 / 術後合併症 / リゾフォスファチジルコリン |
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| Outline of Annual Research Achievements |
近年，新規脂質メディエーターとしてのリゾリン脂質が，炎症性免疫応答を制御し種々の病態形成に関与しているとされている。リゾフォスファチジルコリン (LPC)は生理活性リゾリン脂質であり，炎症性サイトカイン産生抑制などの抗炎症性作用を有する。血中LPC値の低下は消化器外科手術における術後合併症の早期診断に有用であるという仮説を立てた。消化器外科手術63例（低侵襲群：胆嚢摘出 7例，中等度侵襲群：大腸癌手術 43例，高度侵襲群：食道・肝胆膵癌手術 13例）を対象とし，術前，術直後，術後1, 3, 5, 7日（POD）目の血中LPC，IL-6，PC，Autotaxin値を酵素法もしくはELISA法にて測定した。併せて質量分析法(LC/MS/MS)による解析を行った。また，中等度侵襲群において，術後合併症の有無で2群に分けて検討した(A群；合併症なし：33例，B群；あり：10例)。血中LPC値はPOD1まで術後一過性の低下を示した後に徐々に回復していくが，侵襲度の上昇に伴いより低下率が高かった。術後合併症の有無での検討において，術後全測定区間においてB群ではA群に比べ有意に低値で推移した。術直後，POD1のLPC値は，各IL-6値と有意な逆相関を示した。術直後のLPC値は，ROC解析おいてAUC 0.795と良好な合併症予測能を有し，多変量解析において独立した術後合併症予測因子であった。LPC分解酵素であるAutotaxin値はLPCとの相関を認めず，LPCの基質であるPCは，LPCと相関を認め，LPC低下の機序として細胞膜からのPC遊離低下が考えられた。LC/MS/MSによる解析でもいずれのLPC種も術後低下していた。LPCは，その抗炎症作用を介して手術侵襲後の炎症性生体反応に深く関与しており，その過度な低下は過剰な炎症性反応から術後合併症の要因となる可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)
