2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the prediction of pCR to neoadjuvant chemotherapy in breast cancer patients
Project/Area Number |
15K10052
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金 昇晋 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (90346213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下村 淳 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (10625841) [Withdrawn]
多根井 智紀 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80771518)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 乳癌 / 術前化学療法 / pCR / 予後因子 / ctDNA / メチレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は術前化学療法(NAC)施行乳癌患者において、NAC前後の乳腺造影MRI所見とNAC前に採取した針生検サンプルを用いて乳癌組織中の種々のマーカーや、循環血液中の腫瘍DNA(ctDNA)を測定することにより、NACによって病理組織学的完全奏功(pathological complete response, pCR)がえられているかどうかを手術前に診断できるシステムの開発を目指した。 2012年7月~2015年8月に大阪大学医学部附属病院乳腺内分泌外科でpaclitaxel±trastuzumab - FEC 療法によるNACを行い、手術を施行したStage II-IIIの原発性乳癌患者89人のうち、NAC前後(N=87)および術後1年目(N=54)にctDNAを測定できた症例で、RASSF1Aのプロモーター領域のメチレーションを測定しpCRや再発との相関を検討した。 NAC前のメチル化ctDNAの頻度は23.0%で、腫瘍マーカーであるCEA(8.6%)やCA15-3(7.4%)よりも有意に高率に認められた (P < 0.05)。これらNAC前メチル化陽性の程度(コピー数)は、NACに奏功した症例ではNAC後に有意に低下していたが (P=0.006)、NACに不応であった症例では低下がみられなかった。また、NAC後にメチル化陽性であった症例は、高率に病理学的にも腫瘍残存の程度が大きかった (P=0.008)。さらに、NAC後にはメチル化陰性であった症例で術後1年目の検査において、メチル化ctDNAが増加していた症例を7例認めたが、うち3例に再発を認めた。 メチル化ctDNAの推移は、NACの効果を反映しているだけでなく、その後の再発のモニタリングにも有用である可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)