2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development for recellularized liver graft derived from decellularized liver matrix in porcine model
Project/Area Number |
15K10066
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
浦橋 泰然 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (90277161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠原 尚哉 自治医科大学, 医学部, 助教 (50382891)
寺谷 工 自治医科大学, 医学部, 講師 (70373404)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 脱細胞化臓器 / 臓器再生 / 大動物実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度の研究活動は、①細胞充填および移植可能な脱細胞肝の作製条件に関して、脱細胞化担体作製後の保存の方法を検討し、2種類の異なる方法で長期保存後にも細胞充填が可能となることを確認した。②肝組織の成熟に必要な肝組織構成細胞の必要量の確保に関しては 大量の充填細胞確保のための従来のdish培養ではなく、新たに導入した3次元浮遊攪拌培養装置を使用することで、大量培養へのスケールアップを模索した。また③肝組織再生のための細胞充填の至適方法に関しては、循環培養装置を作製し、これに脱細胞化担体を接続、細胞充填を行うことにより、移植前の至適細胞充填方法の検討を行った。上記②に関して、3次元浮遊攪拌培養として、攪拌細胞培養用5mlバイオリアクターを用いて、HepG2細胞の3次元浮遊攪拌培養を試みた。培養条件を調整することで、従来のdish培養法を変わらない細胞培養が可能でありこれを新たに導入した大型の3次元浮遊撹拌培養装置に応用した。本装置はpH、温度、溶存酸素量、攪拌制御などを綿密に管理でき、培養と培地交換を自動化できるシステムを有しており、短期間に109個レベルの大量培養を安全に行うことが可能とされている。現在少量の培養から始め、徐々にスケールアップを重ねており、従来の方法を変わらない培養が可能となっている。③に関しては、循環培養装置に関しては、脱細胞肝担体に肝細胞(HepG2)を経脈管的に注入して細胞充填を行い、循環培養装置へ接続して、持続潅流を行いながら再組織化を試み、①肝細胞の一部は、脱細胞担体内で集簇し、細胞塊として維持されていた。また②培養液および培養担体からアルブミン産生が認められ、潅流培養内の細胞がviableであることが示唆された。以上の一連の結果から、本研究これまでの課題であった充填する細胞ソースの確保と至適充填方法の開発を推進する端緒になり得るものと思われた。
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