2016 Fiscal Year Research-status Report
胃癌術後補助化学療法効果予測バイオマーカーの臨床的妥当性の検証
Project/Area Number |
15K10114
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
肥田 圭介 岩手医科大学, 医学部, 准教授 (10285596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西塚 哲 岩手医科大学, 医学部, 教授 (50453311)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 胃癌 / 術後補助化学療法 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度に多施設共同後ろ向き研究として654例の胃癌検体を集積した。 昨年度集積した検体のうち当院の検体160症例を用いてPIK3CA変異とPI3K伝達経路関連タンパクの発現と再発率・生存率の関連について後方視的に検証した。その結果として、胃癌患者においてPIK3CA codon545,codon1047は低アリル頻度変異であるが,その変異クローンが予後に影響を及ぼす可能性は極めて限定的と考えられた.またPI3K伝達経路関連タンパクの中でp-AKTとPTENがともに独立した胃癌術後の予後予測因子である可能性が示唆された. TP53遺伝子コドン72DNA多型を解析し予後との関連を検討したが、明かな関連は認められなかった。また、NF-κB/JNK免疫染色は予定していた抗体が入手できず免疫染色は断念した。そこでNF-κBの活性化を惹起する慢性炎症の存在に発想を転換し、H. pyloriと予後との相関を検討したところH. pylori陽性症例において良好な予後を示す傾向が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TP53遺伝子コドン72DNA多型を解析し予後との関連の検討は完了した。NF-κBによる胃癌術後補助化学療法効果予測は検討できなかったものの、新たなバイオマーカーとしてH. pyloriに着目し解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究はランダム化比較試験ではないことから、Propensity Score Matchingにより背景のバイアスを取り除いた新たな222例の解析セットを抽出し、この解析セットを用いてOSとDFSを比較したところ、H. pylori陽性の予後がわずかに良好であった。特にS-1群では明らかにH. pylori陽性群の予後が良好であったことから慢性的なH. pyloriの感染により腫瘍に対する宿主免疫反応が増強されている可能性も示唆された。上記論文作成と共に機序解明に付き更なる検討を行っていく。
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Causes of Carryover |
現在作成投稿準備中の論文に関わる諸経費および解析変更による処刑の増加のため次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
臨床統計学解析を進める。得られた結果の論文かを進める。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] 高度肥満患者に対する腹腔鏡下幽門側胃切除術の問題点と対策2016
Author(s)
肥田圭介、千葉 丈広, 西成 悠, 瀬川 武紀, 秋山 有史, 岩谷 岳, 西塚 哲, 木村 祐輔, 新 田 浩幸, 大塚 幸喜, 水野 大, 佐々木 章
Organizer
第116回日本外科学会
Place of Presentation
大阪
Year and Date
2016-04-14 – 2016-04-16