2018 Fiscal Year Annual Research Report
Developing the device with biocompatible shape memory polymer for closing the entry of chronic type B aortic dissection
Project/Area Number |
15K10239
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
六鹿 雅登 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80447820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
碓氷 章彦 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (30283443)
成田 裕司 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (60378221)
緒方 藍歌 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (70718311)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 生体適合性形状記憶ポリマー |
Outline of Annual Research Achievements |
大動脈解離は、我が国では発症頻度高く、上行大動脈から解離が発症する急性大動脈解離Stanford A型は、手術をしないと1週間以内に約9割のかたが死亡する致死的な疾患である。左鎖骨下動脈直下に解離が発症するStanford B型においても、臓器の虚血症状がないときは、降圧療法による保存的治療が一般的であるが、慢性期に瘤の拡大を認める症例も多い。本症の病態は、大動脈中膜が解離し、動脈が真腔と偽腔にわかれ、両者はフラップと呼ばれる裂口(entry)で隔てられる。慢性期Stanford B型解離においては、entry閉鎖も含めた術式もあるが手術時の脳梗塞および下半身麻痺の合併もあり、手術侵襲は多大である。最近では、ステントグラフトを留置する術式もある。今回の研究目的は、entry閉鎖可能な生体適合性形状記憶ポリマーを開発して、実験的モデルを作成し、臨床応用に結びつけるものである。平成30年度は、昨年までと同様に作成したポリ(e-カプロラクトン)(PCL)誘導体を使用し、in-vitro、in-vivoの実験系の確立にあて、開発した担体の有用性を検討する予定であったが、理想とする生体適合性形状記憶ポリマーの開発に難渋し、完成にはいたらなかった。そのため、予定していた、大動物の大動脈モデルを設置し、in-vitroの実験系の作成や、大動物でのin-vivoの実験に到達することがかなわなまま終了した。
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