2015 Fiscal Year Research-status Report
iPS細胞由来血管構成細胞移植による重症下肢虚血に対する新たな血管再生療法の開発
Project/Area Number |
15K10241
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
坂田 隆造 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (20325781)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 義 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40281092)
山崎 和裕 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50464227)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 末梢動脈外科学 / iPS細胞 / 血管新生 / 血管内皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
(研究の目的)ヒトiPS細胞由来の血管内皮細胞および血管壁細胞の局所投与による血管再生効果の検討し、そこから近い将来予想される医療用iPS細胞の実用段階に向けて技術的基盤を確立することを目的とする。 (研究内容)非疾患・免疫抑制マウス下肢虚血モデルは、大腿動脈の結紮および完全除去を行うことにより作製した。また、ヒトiPS細胞から血管内皮細胞および血管壁細胞を分化誘導により作製し保存しておいた。虚血モデルへの細胞投与は筋肉注射による局所投与であるが、細胞単独ではなく、移植後の生着効率の改善を期待するため、Drug Delivery Systemとしてゼラチンを用いることとした。細胞とゼラチンの混合方法については、適切な細胞活性効果および生着効果が得られる方法を電子顕微鏡等を用いて検討した。 実際のヒトiPS細胞の移植検討の前段階として、ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を用いてゼラチンと混合し、下肢虚血モデルマウスに移植し、その生着効率の検討を行った。 引き続き、ヒトiPS細胞由来血管内皮細胞および血管壁細胞のゼラチンを用いた局所投与を行い、その下肢血流評価および組織学的評価を行っていく。その後、糖尿病マウス下肢虚血モデル、中動物へ進めていく予定である。 (意義・重要性)高齢化および食生活の欧米化に伴い、動脈硬化を原因とする重症下肢虚血性疾患の患者は増加している。細胞移植による血管新生療法は有望な治療的アプローチのひとつであり、臨床研究が行われてきたが、その治療効果は移植した細胞がさまざまサイトカインを放出することによる血管新生の機序が大きく、長期的効果が不十分と考えられた。今回、我々はヒトiPS細胞由来の血管内皮細胞および血管壁細胞の同時移植が、従来のパラクライン効果を超えた移植細胞自身による真の血管再生療法を可能とし、より効果的かつ持続的な下肢虚血救済効果が期待できると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウス下肢虚血モデルの安定した作製が可能であり、さらにはヒトiPS細胞からの血管内皮細胞および血管壁細胞への分化誘導も安定しており、おおむね順調に移植を進めることが出来ている。
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Strategy for Future Research Activity |
マウス下肢虚血モデルに対する移植後の評価として、血流検査および組織学的検査を進めていく。iPS細胞由来血管細胞のマウス下肢虚血モデルへの注入移植を進めていく。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Safety and efficacy of sustained release of basic fibroblast growth factor using gelatin hydrogel in patients with critical limb ischemia.2016
Author(s)
Kumagai M, Marui A, Tabata Y, Takeda T, Yamamoto M, Yonezawa A, Tanaka S, Yanagi S, Ito-Ihara T, Ikeda T, Murayama T, Teramukai S, Katsura T, Matsubara K, Kawakami K, Yokode M, Shimizu A, Sakata R.
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Journal Title
Heart Vessels.
Volume: 未定
Pages: 未定
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Efficient long-term survival of cell grafts after myocardial infarction with thick viable cardiac tissue entirely from pluripotent stem cells.2015
Author(s)
Matsuo T, Masumoto H, Tajima S, Ikuno T, Katayama S, Minakata K, Ikeda T, Yamamizu K, Tabata Y, Sakata R, Yamashita JK.
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 5:16842
Pages: 1-14
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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