2015 Fiscal Year Research-status Report
細胞周期を標的としたCDK阻害剤による分子標的治療法の開発
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15K10283
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
橋本 昌樹 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (40461074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 誠紀 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10252438)
近藤 展行 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (50402889)
松本 成司 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (60412011)
多久和 輝尚 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (00412049)
黒田 鮎美 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (90642570)
中道 徹 兵庫医科大学, 医学部, レジデント (70748384) [Withdrawn]
土井 啓至 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (50529047)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 悪性胸膜中皮腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
(a)WST-8 による薬剤抗腫瘍効果測定:悪性胸膜中皮腫細胞株でCDK 4/6 阻害剤の抗腫瘍効果をWST-8 にて評価した。CDK 4/6 阻害剤としてPalbociclibとAbemaciclib を使用した。2剤ともに濃度依存性に細胞株の増殖抑制効果を認めたが、Palbociclib ではIC50 が15-30 μM であるのに対し、Abemaciclib ではIC50 8-12 μMであり、以後の実験はAbemaciclibを使用した。 (b) BrdU Cell Proliferation ELISA Kit:細胞増殖ELISA/ BrdU発色キットは増殖細胞のゲノムDNA中に取込まれるBrdUを検出するため、CDK4/6阻害剤 (Abemaciclib)によるDNA合成阻害を測定、評価した。1 μM 投与にてH2052, H2452では、コントロールと比較し、1/5 に減少。H211では、60% 減少した。 (c)RB, pRB の発現と悪性胸膜中皮腫の予後:当科で施行した46 例の悪性胸膜中皮腫に対する外科切除(胸膜肺全摘)検体を用いて免疫染色( Rb, phosphorylated Rb )を行い予後との相関を検討した。Rb 強発現 とそれ以外の2群に分けるとMedian Survival time はそれぞれ 36.3ヶ月と5.0ヶ月( 95% CI:9.4-63.2, 0.65-9.34 p=0.003)であった。リン酸化RB は予後との相関を認めず、RB蛋白強発現が予後不良であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
WST-8、 BrdU Cell Proliferation ELISA において良好な結果が得ることが出来た。 また手術検体を用いた予後解析においてもRB蛋白強発現が予後不良との結果が得られ、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
薬剤単剤での実験で良好な結果が得られたので、今後は放射線照射との併用効果を確認する予定である。
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Causes of Carryover |
in vitro 実験(WST-8、 BrdU Cell Proliferation ELISA 、免疫染色)が予想以上に順調に進み、実験計画において経費が当初の見込みより少なくて済んだため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は放射線照射との併用実験を動物実験にて行う予定である。
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Research Products
(1 results)