2017 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of barrier function of endothelial cells derived from moyamoya disease-specific iPS cells
Project/Area Number |
15K10286
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
数又 研 北海道大学, 大学病院, 講師 (60634144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 若樹 北海道大学, 医学研究院, 講師 (40421961)
鐙谷 武雄 北海道大学, 大学病院, 助教 (80270726)
七戸 秀夫 北海道大学, 大学病院, 准教授 (80374479)
寳金 清博 北海道大学, 大学病院, 教授 (90229146)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | iPS細胞 / もやもや病 / 内皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
もやもや病患者の末梢血から樹立したiPS細胞3株および健常者から樹立したiPS細胞3株を用いて血管内皮細胞を分化誘導した。VE-cadherin, CD31の免疫染色では健常者、もやもや病ともに発現に異常は認められなかった。内皮細胞からRNAを抽出し、マイクロアレイを行った。細胞間結合に関わる遺伝子は1482個あり、その中でもやもや病で有意に発現が低下していた遺伝子は13個あった。細胞間のtight junction機能に関わる遺伝子にはclaudin-1が含まれ、細胞外マトリックス―細胞間の接着に関わる遺伝子としてdystonin、 nexilin、integrin β3が含まれていた。Integrin β3に関してはRT-PCRにて発現量の定量的解析を行い、もやもや病の血管内皮細胞において発現が低下していることを確認した。RT-PCRにおいて、dystonin、nexilinは、もやもや病内皮細胞と健常細胞とで明らかな発現の差は認められなかった。claudin-1はRT-PCR、western blottingともにバンドが確認できず、血管内皮細胞において発現量が非常に少ない遺伝子である可能性が考えられ、解析を行うのに適していないと考えられた。Vascular Permeability Assayでは、Y-27632を添加した際の単層内皮細胞の透過性が健常人由来血管内皮細胞では低下したのに対し、もやもや病血管内皮細胞では亢進している傾向が一部の細胞株を用いた実験で認められた。この血管透過性に関する変化の違いが、RNF213の遺伝子変異に由来する再現性のある結果かどうか今後検証する必要があると考えられる。
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