2017 Fiscal Year Annual Research Report
Computational fluid dynamics in plaque formation of carotid artery
Project/Area Number |
15K10288
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
斉藤 敦志 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (60375053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新妻 邦泰 東北大学, 大学病院, 講師 (10643330)
杉山 慎一郎 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (30623152)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 血行動態 / 脳動脈瘤 |
Outline of Annual Research Achievements |
Computational fluid dynamicsの手法を用いて、脳血管障害分野の血行力学的ストレスと病理組織学的変化に注目した研究を行うべく、対象を頸部内頚動脈プラークとして研究を開始した。しかしながら、サンプルの集積が当初の予定通りに進まないため、対象をより母集団の多い、脳動脈瘤へ変更し、脳動脈瘤と血行動態変化をテーマとしてcomputational fluid dynamicsの手法を用いた研究を進めた。 2011年から2015年まで外科治療を行った、未破裂脳動脈瘤を対象とした。画像フォロー開始から1年以内に、MRAまたは3D-CTA上2mm以上の増大を認めた例を増大群、一年以上画像上の変化を認めなかった例を非増大群とした。CFD解析を行い、WSS、OSIを計測し、WSSが1.5 Pa以下(lowWSS)、または6.0Pa以上(highWSS)の領域、OSIが0.2以上 (highOSI)、0.2未満をlowOSIと定義し、表面積比をFLOVAを使用して算出した。両群における計測値の相違を後方視的に解析した。 動脈瘤のlowWSSの領域は増大群43.6%、非増大群38.4%、highWSSの領域は増大群4.7%、非増大群4.9%、highOSIの領域は増大群26.8%、非増大群17.8%でいずれも両群間では有意差を認めなかった。しかし、highWSSかつlowOSIの領域は増大群4.0%、非増大群2.95%(P=0.048)、lowWSSかつhighOSIの領域は増大群15.4%、非増大群7.4% (P=0.031)で両群間に有意差を認めた。 増大を認めた未破裂脳動脈瘤においては、CFD解析の結果、WSSとOSIの差が大きい領域を広く含む傾向が認められた。本研究から、WSSとOSIの差は、動脈瘤の増大傾向の予測に有用な可能性が示唆されている。
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Research Products
(1 results)