2018 Fiscal Year Annual Research Report
Multifaceted diagnostic approach for unstable carotid artery plaque with MRI and blood biomarker
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15K10299
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 和道 京都大学, 医学研究科, 講師 (90598921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久米 典昭 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (20252455)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 頚動脈狭窄症 / 不安定プラーク / バイオマーカー / MRI / 可溶性レクチン様酸化型LDL受容体-1 / プラーク内出血 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、虚血発症リスク層別化に向けた不安定プラークの多角的診断法を確立することを将来的な目標とし、無症候性頚動脈狭窄症の自然歴を明らかにするとともに、MRIプラーク性状評価およびバイオマーカー(可溶性レクチン様酸化型LDL受容体-1)と、虚血発症メカニズムとの関連を明らかにすることである。 研究方法として、経過観察または内科的治療予定の無症候性頚動脈狭窄症患者を対象に多施設共同前向きコホート試験を行うこととした。頚動脈MRIで高信号を呈するプラークを有する無症候性頚動脈狭窄症患者を観察対象とし、頚動脈MRIによる陽性リモデリング評価と採血検査によるバイオマーカー(sLOX-1)の測定を行い、その後の虚血イベント発生を追跡する。登録期間1年、観察期間3年、目標登録数120例の予定で研究を開始した。京都大学以外に国立循環器病研究センター、北野病院、神戸市立医療センター中央市民病院、倉敷中央病院、川崎医科大学附属病院、小倉記念病院、九州大学、九州医療センター、高知医療センターの9施設が参加している。 平成30年度までの進捗は以下の通りである。平成30年度終了時点で登録数は60例で、平均11.9か月の観察期間中に5例のエンドポイント発生があった。内訳は脳梗塞発症が4例、一過性脳虚血発作が1例。年間発症率は8.3%であり、近年の多面的内科治療に関して報告されている年間発症率1%未満を大きく上回っている。sLOX-1による虚血リスクの層別化については、観察期間が終了するまで不明であるが、MRIによるプラーク内出血単独でも、無症候性頚動脈狭窄症における高危険群抽出に極めて有用である結果が期待される。 現時点で目標登録数の半数にとどまっているため、倫理委員会に研究延長申請を行い、登録期間を2020年4月20日まで延長し、研究を継続することとした。
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Research Products
(8 results)