2016 Fiscal Year Research-status Report
脳梗塞発症後のマクロファージ活性化とその制御による脳保護作用
Project/Area Number |
15K10306
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
八木 謙次 福岡大学, 医学部, 講師 (80551837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇都 義浩 徳島大学, 大学院生物資源産業学研究部, 教授 (20304553)
永廣 信治 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 教授 (60145315)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 脳・神経 / 脳梗塞 / M1/M2マクロファージ / 炎症性サイトカイン / phagocytosis / 神経再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳梗塞発症後の治療に関し、t-PAに対しラジカルスカベンジャーのエダラボンとの併用がtPAによる出血作用を抑制することやそのメカニズムを明らかにしているが、t-PAによる恩恵を受けられる症例は10%未満であり、脳梗塞発症後の有効な治療法の開発が期待されている。近年、脳梗塞後の炎症や免疫作用に着目した研究が増加しているが、マクロファージの役割についての詳細な検討は十分なされていない。マクロファージは主にM1様マクロファージ、M2様マクロファージの2種類のタイプに分けられる。M1様マクロファージはIFN-γやTNF-αなどを産生し、細菌や腫瘍細胞に対する殺細胞作用や炎症性作用を示す。これに対し、M2様マクロファージはIL-10やTGF-βなどを産生し、M1様マクロファージのような細胞傷害機能は持たず、細胞増殖や血管新生促進因子を発現することで、虚血後の脳損傷部位で神経再生に働く可能性が考えられている。またM2様マクロファージは免疫抑制作用を示す。このようにマクロファージは賦活化されるタイプによって作用が異なる可能性があるため、マクロファージの脳虚血後の作用をよりわかりやすくするためにマクロファージ賦活作用のあるGcMAFを用いてその影響や分子機構について検討した。血清糖タンパクであるGc proteinは炎症によって誘導されるβ-galactosidaseやsialidaseといった酵素によりGcMAFに変化する。このGcMAFによりマクロファージは強力に活性化されると報告されているが、脳虚血におけるGcMAFによるマクロファージ賦活化の影響はこれまでに検討されていない。 本年度の研究から虚血の後期におけるGcMAFによる治療は脳梗塞部位のclearanceやM2様マクロファージの発現を増加させることや、M2様マクロファージの発現増加が神経再生と関連することを明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
M1/M2マクロファージの役割が脳梗塞後の時期によって異なることが判明した。 脳梗塞における急性期の炎症にはM1が関与しており、また亜急性期においてはM2が神経再生に関与することが分かった。
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Strategy for Future Research Activity |
脳梗塞後期にM2マクロファージを賦活する意義を明らかにすると共に急性期にM1マクロファージを制御する方策について検討する。M1マクロファージの発現が高く、脳梗塞が拡大する急性期に抗炎症作用物質を前投与し、GcMAFと併用した場合の影響を評価する。
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Causes of Carryover |
必要となる物品の使用が次年度となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品購入へ使用予定。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Intra-arterial high signals on arterial spin labeling perfusion images predict the occluded internal carotid artery segment2017
Author(s)
Sogabe S, Satomi J, Tada Y, Kanematsu Y, Kuwayama K, Yagi K, Yoshioka S, Mizobuchi Y, Mure H, Yamaguchi I, Abe T, Yamamoto N, Kitazato KT, Kaji R, Harada M, Nagahiro S
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Journal Title
Neuroradiology
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Activation of M2 macrophages in the late phase of cerebral ischema may contribute to phagocytosis of infract area and neurogenesis2016
Author(s)
Y. Kurashiki, K.T. Kitazato, K. Shimada, K. Yagi, Y. Tada, T. Kinouchi, M. Sumiyoshi, T. Miyamoto, T. Yamaguchi, J. Satomi, Y. Uto, S. Nagahiro
Organizer
25th European Stroke Conference
Place of Presentation
Italy(Venice)
Year and Date
2016-04-13 – 2016-04-15
Int'l Joint Research
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[Presentation] Porphyromonas gingivalis lipopolysaccharide enhances the rupture of intracranial aneurysms in rats2016
Author(s)
T. Miyamoto, K.T. Kitazato, H. Maekawa, T. Yamaguchi, K. Shimada, K. Yagi, Y. Tada, Y. Kurashiki, S. Yoshioka, Y. Kanematsu, J. Satomi, S. Nagahiro
Organizer
25th European Stroke Conference
Place of Presentation
Italy(Venice)
Year and Date
2016-04-13 – 2016-04-15
Int'l Joint Research