2016 Fiscal Year Research-status Report
グリオーマ幹細胞に対する免疫チェックポイント阻害薬とワクチン療法の併用
Project/Area Number |
15K10327
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
石川 栄一 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30510169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 真秀 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30614333)
坪井 康次 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90188615)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 脳腫瘍 / 免疫療法 / 神経膠腫 / PD-1 / PD-L1 |
Outline of Annual Research Achievements |
グリオーマにおいて、免疫チェックポイント阻害薬とワクチン療法の併用が効果的かを実証するために研究を実施している。まず我々は、膠芽腫に対する標準療法あるいは腫瘍ワクチンの併用療法において、早期の再発例は予後不良となることが多いという事実に注目し、16例の膠芽腫症例に対し、初回時と再発時の腫瘍組織切片を免疫染色などの方法により解析を行った。結果として、初回と再発時のCD45RO、CD20などの陽性細胞スコアに関しては有意差を認めないのに対し、CD3、CD8、PD-1陽性細胞は再発時に有意な上昇を認めた。再発時にPD-1陽性細胞スコアが高値となった症例群とならなかった症例群に群分けすると、ワクチン投与後早期再発例の全例が前者に含まれた。また、再発時PD-1陽性細胞スコア高値群は再発までの期間が延長する傾向を有するとともに、再発からの予後が有意に不良であった。再発時にPD-1陽性細胞スコアが高値となる症例は、再発からの予後不良因子であることが示唆された。また、PDL-1についても同様の傾向を認めた。上記の臨床データーを参考に、現在、まずvitroでマウス人工グリオーマ幹細胞やマウスグリオーマ細胞に化学療法剤(テモゾロマイド)やインターフェロンγ投与を行い、PDL-1発現が上昇するかの実験を施行し、単剤での軽度のPD-L1発現の上昇効果と併用による発現の増強効果を確認した。現在、vivoでの実験を開始しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
vivoの実験に入る前に、臨床検体やvitroの実験で、化学療法やワクチン療法により、免疫チェックポイント分子の発現があがるという仮説が正しいと考えていいかどうかを検証する必要があると考え、これらに関する研究をおこなった。その結果、仮説は正しいと考え、本実験を開始しているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
従来の計画にそい、さらに若干の改変を加えながらvitroおよびvivoの実験を継続していく。研究期間中に、研究成果を出し、論文作成までたどり着く所存である。
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Causes of Carryover |
研究に使用する物品、マウスの購入時期の関係で、少額の繰り越しが生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
年度初めに、試薬やマウス購入により使用する計画である。
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Research Products
(2 results)