人工膝・股関節置換術適用患者の荷重免荷型トレッドミルにおける三次元歩行計測

2015 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 15K10382
• Research Institution: Hokkaido University
• Principal Investigator: 入江 徹 北海道大学, 大学病院, 助教 (30609839)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 小野寺 智洋 北海道大学, 大学病院, 講師 (70547174) ; 遠山 晴一 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (60301884)
• Project Period (FY): 2015-04-01 – 2018-03-31
• Keywords: 三次元歩行計測 / 人工膝関節置換術 / 人工股関節置換術 / 荷重免荷型トレッドミル

Outline of Annual Research Achievements

本研究では(1) 荷重免荷型トレッドミル・非光学的三次元歩行計測システムを用いて人工膝関節置換術・人工股関節置換術術後患者の機能評価方法を確立し、(2)本システムを用いて歩行パターンを評価することにより人工膝関節置換術・人工股関節置換術術後患者を歩行パターンによってプロファイリングしたテーラーメイド型の術式やリハビリテーションプログラムの確立を最終目的とする。
まず平成27年度は、健常人を対象とした非光学的三次元歩行計測システムと荷重免荷型トレッドミルを用いた歩行時キネマティクスの計測を行い、その計測条件の詳細の検討が終了した。さらに北海道大学病院整形外科にて人工膝関節置換を施行された患者2名に対し、術前3~7 日、術後 14~21 日、術後42~49 日の各期間毎に計3回の歩行パターン計測を実際に行い、本研究の対象患者でも問題なく計測可能であることを確認した。さらに本計測によって得られた加速度・角速度データから歩行中の下肢運動をスティックピクチャモデルにより表現し、1. 歩幅 2. 最大膝屈曲角、最大膝伸展角 4. 膝関節可動域 5. 膝屈曲角（踵接地直後、爪先離地時） 7. 足部外転角 8. 大腿・下腿角 9. 下肢機能軸傾斜角（外転方向、内転方向） 11. 歩行周期 12. 立脚比 13. 膝加速度ベクトル方向 14. 膝関節水平面軌跡角の各評価パラメーターを算出した。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

学内のIRBの申請はすでに終了した。また、健常人を対象とした非光学的三次元歩行計測システムと荷重免荷型トレッドミルを用いた歩行時キネマティクスの計測を行い、その計測条件の検討が終了した。さらに人工膝関節置換術後患者2名にて、実際の計測を行い、問題なく計測データを得られている。

Strategy for Future Research Activity

さらに人工膝関節置換術後患者の歩行時キネマティクスの計測を行うとともに、人工股関節置換術後患者の歩行時キネマティクスの計測も実施していく。その後、歩行データの解析を行う。術後臨床成績や自己満足度の低い患者の歩行パターンを分析し、三次元歩行解析データを踏まえたテーラーメイド型リハビリプログラムの作成による術後臨床成績向上を目指す。

Causes of Carryover

Orhthopaedic Research Society the Annual Meeting 2016にかかる旅費の支出を想定していた金額よりも低く抑えることができたため

Expenditure Plan for Carryover Budget

人工膝関節置換術後、人工股関節置換術後の歩行時キネマティクスの計測等の研究に関する消耗品に使用する予定