2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K10397
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
長谷川 智彦 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (50402368)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 神経再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
【コレシストキニンB蛋白の軸索伸長に対する作用確認実験】 コレシストキニンB蛋白の軸索伸長に対する作用を検討するために正常群,コレシストキニンB蛋白添加群,コレシストキニンB受容体阻害薬添加群の3群で後根神経節単離培養細胞を用いたin vitroでの検討を行った. 具体的にはマウスの後根神経節を摘出し,コラゲナーゼ処理をして初代培養神経細胞を3群作製した.そのうち2群はそれぞれ培養神経細胞にコレシストキニンB蛋白もしくはコレシストキニンB受容体阻害薬を添加し, PDLコーティングのwellで24時間培養後, βtublinを用いて神経細胞と軸索を染色し正常群とコレシストキニンB蛋白添加群, コレシストキニンB受容体阻害薬添加群の3群で軸索伸長距離と一つの神経細胞に対する発芽率を画像解析法で観察した.また各3群は培養の5日前にConditioningとして坐骨神経損傷を加えた群と加えない群も作成し比較検討した. 画像解析にはWeizmann Instituteより提供されているソフトウエアNeuroMathを用いた. コレシストキニンB受容体阻害薬投与による坐骨神経損傷後の後根神経節培養神経細胞での喪失実験においてConditioningを施行した群では軸索伸長が180μmから65μm, 発芽率が20%から4%に有意に抑制され(P<0.001, <0.001), Conditioningを施行しなかった群でも発芽率は7%から2%に有意に抑制された(P<0.05). コレシストキニンB蛋白添加による獲得実験ではコレシストキニンB蛋白を添加した群の方が軸索伸長および神経発芽が促進される傾向はあったが, Conditioningの有無に関わらず, 軸索伸長および発芽率において各群で統計学的に有意な差はみられなかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
機能獲得、喪失実験の試薬の濃度調整、培地の調整、培養時間の調整、再現性の評価に予想以上の時間がかかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在CCKBRヘテロマウスを理研から購入し, 当施設でノックアウトマウスを繁殖中である. ノックアウトマウス完成後に初代後根神経節神経細胞培養によるin vitro実験および坐骨神経損傷モデル, 視神経損傷モデルを用いたin vivoにおける軸索伸長の検討を計画している.
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Causes of Carryover |
予定通り適切に使用しましたが、旅費が予定より安く済んだため、差額が生じました。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度分の旅費または物品に使用予定です。
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