2016 Fiscal Year Research-status Report
優れた骨結合能を有する高分子ポリマー脊椎インプラントの開発
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15K10404
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大槻 文悟 京都大学, 医学研究科, 助教 (30646766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤林 俊介 京都大学, 医学研究科, 特定教授 (30362502)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | PEEK / チタンコーティング |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に未解決であったコーティング層の厚みの計測のため、表面処理を行ったPEEK(blast法、sol-gel法、酸処理の組み合わせ)後のチタンレイヤーにたいしField Emission SEMを行い、酸処理前で30nm,酸処理後で20nmと非常に薄いレイヤーが得られていることを確認した。このことはこのコーティング方法がPEEKの材料特性を維持したまま骨誘導、伝導能を獲得できることを示している。日本白色家兎の骨髄系幹細胞を採取し、in vitoroの実験に用いた。骨髄系幹細胞の証明としてフローサイトメトリーを行い、得られた細胞が、CD105(+),CD34(-), CD45(-), CD73(-), CD90(-)であることを確認した。同細胞をそれぞれの材料上に蒔き、細胞増殖の、分化能を評価した。細胞増殖能は差が見られなかったが、分化能ではblast法を行った材料(blast + sol-gel or blastのみ)でALP活性の上昇、石灰化の上昇、骨関連誘導遺伝子(BMP2, Col1など)の上昇がみられた。昨年度に行った動物実験の成果と合わせ、blast, sol-gel法の組み合わせが、臨床応用に最適と判断された.得られた成果をActa Biomaterialiaに投稿し、acceptされた。 得られた成果をもとに、ビーグル犬を用いた前方固定モデルの作成を行った。頚椎前方椎間板に挿入し、上下の椎体にスクリュー固定できるPEEKケージを3D-CADを用いて作成し、blast, sol-gel法を用いてチタンコーティング後酸処理を行った。実際にケージの試験埋入を行い、現在条件や使用スクリューの最適化をおこなている。最適化条件を得られたあと、処理なしケージと、処理済みケージを用いた埋入試験を行い、本表面処理法の優位性を確立したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年研究が順調にすすみ、追加実験を含め、本年度中に終了したことで、論文の受理にまで至った。
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Strategy for Future Research Activity |
ビーグル犬を用いるin vivo研究が行えるための条件設定を確実にし、本実験を行う予定である。
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[Journal Article] Bioactivity of sol-gel-derived TiO2 coating on polyetheretherketone: In vitro and in vivo studies.2016
Author(s)
Shimizu T, Fujibayashi S, Yamaguchi S, Yamamoto K, Otsuki B, Takemoto M, Tsukanaka M, Kizuki T, Matsushita T, Kokubo T, Matsuda S
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Journal Title
Acta Biomateriaria
Volume: 35
Pages: 305-17
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant