2017 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of synovial mesenchymal stem cells for the rotator cuff healing
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15K10432
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
望月 智之 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, その他 (20436637)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関矢 一郎 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 教授 (10345291)
二村 昭元 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, ジョイントリサーチ講座准教授 (40622098)
宗田 大 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50190864)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 肩腱板断裂 / 滑膜由来間葉系幹細胞 / 再生治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
29年度は 27年、28年で得られた研究結果の学会発表と論文作成を行った。研究結果の内容は以下の通りである。研究発表は2017年10月に開催された第44回日本肩関節学科で高岸賞にノミネートされて、現在審査待ちである。
ラットに肩甲下筋腱断裂を作成し、ラットの膝滑膜由来の幹細胞(MSCs)移植を行い、2、4,8週において力学的強度および組織学的評価を行いその有用性の評価を行った。膝滑膜由来の細胞を用いた理由としては、平成27年度の研究において肩滑膜由来の細胞と膝滑膜由来の細胞の比較を行い、増殖能および分化能において、膝滑膜由来細胞の方が優れていたからである。また移植細胞の動態をDiI標識をした膝滑膜由来MSCsを用いて評価した。引っ張り強度においては、2週において細胞移植を行った群が、移植を行わず修復のみを行った群に比して高い傾向を認めたが、4週および8週においては有意差は認めなかった。組織学的評価においては、腱骨付着部の細胞核数、血管数、collagen fiber orientationの評価を行った。細胞核数と血管腔数においては、ずべての週において細胞を移植した群において少ない傾向にあり、collagen fiber orientationにおいては、細胞を移植した群においてより線維方向が揃った組織形態を呈した。Dil標識したMSCsは術後2週において腱修復部や周囲組織に検出された。この結果から移植した膝滑膜由来のMSCsは肩甲下筋腱断裂修復部に留置し、修復部すなわち腱骨付着部のEnthesis構造の再生を促進する可能性が示唆された。
現在英語論文を作成しており、平成30年6月末までにJournal of Shoulder and Elbow Surgeryに投稿予定である。
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