2017 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of proliferation and metastasis mechanism of platelet-dependent bone soft tissue sarcoma and development of novel therapeutic method
Project/Area Number |
15K10436
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
市川 二郎 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (00456469)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 骨肉腫 / 血小板 / ポドプラニン / CLEC-2 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、肉腫Podと血小板CLEC-2の相互作用がどのように肉腫の増殖・転移を誘導するかを解明し、それを治療につなげることを目的とする。肉腫として代表的な骨肉腫細胞を用いて実験を計画したが、この研究結果は骨軟部肉腫全体への応用が可能と考える。マウスモデルによるCLEC-2抗体の治療効果と臨床検体を検討することで、新規治療ターゲットとしての妥当性を明らかにする。 ①ルシフェラーゼ遺伝子を導入した143Bを脛骨に移植するモデルを使用する。治療としては、CLEC-2抗体群、IgG抗体群、未投与群の3群とする。移植後6週間での肺転移を予備実験で確認しているので、2週、4週、6週の時間経過でルシフェラーゼアッセイにより治療効果判定を行う。また、治療中は血小板機能評価のため、2,4,6週で採血を行い、凝固能(PT,APTT)血小板数を測定する。副作用の有無に関しては毎週ごとに体重測定を行う。脛骨移植モデルでは、6週と経過がながく安定しなかったため、尾静脈注射を行い、肺転移の有無を調べた。また、原発については、皮下移植モデルを用いて効果判定を行った。尾静脈注射モデルでは、CLEC-2抗体投与群で、肺転移が抑制された。皮下移植モデルでは、3群で差は認められなかった。 ②当院で得られた骨肉腫患者サンプルを用いて、Podの発現を免疫組織学的に検討する。また、その発現強度と患者予後について関連性を検討する。 現在、同一患者で、原発と肺転移の両方をマッチした症例で、Podの発現変化を見ている。肺転移症例でPod発現が高くなることが分かった。
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