2016 Fiscal Year Research-status Report
ヘパラン硫酸に着目した変形性膝関節症の新たな病態の解明
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15K10466
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
松本 和 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (40422711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 治彦 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60402830)
小川 寛恭 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 特任助教 (70464104)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ヘパラン硫酸 / 変形性関節症 |
Outline of Annual Research Achievements |
Ext1f/f x Prg4-Creマウスラインを樹立し、ヘパラン硫酸が関節軟骨にどのように働き、そして変形性関節症(OA)を呈するのかどうかを解析することが本研究の目的である. まず、Prg4(Lubricin)は関節表面潤滑の重要な構成要素の一つで、Prg4-CreマウスはPrg4 Promoter領域の3kbを使用して作製されたCreマウスである。その発現はマウスでは関節形成の終了したE14.5以降に認められるため、本解析ではまず、Prg4-Cre x ROSAマウスラインを確立し、その発現パターンを確認した。本年度では、本ラインでは自然発症型のOAを発症するかどうかを下肢関節(主に膝関節)を中心に解析中である。解析は生後0日、4週齢、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月のマウスを使用して①組織染色、②免疫学的組織染色、③エックス線学的解析を行ている。結果、当マウスには4週齢以降、関節軟骨に肥大軟骨を認めることが判明した。また、免疫学的組織染色においてマトリックス分解酵素の発現上昇を認めるため、今後は週齢を重ねるにつれて変形性関節症の進行が認められるかどうかを検討する予定である。 今後は、自然発症型のOAが認められればその解析を進めつつvitroの研究でメカニズムに迫りたい。また、OAが得られなかった場合には、運動負荷および半月板(+靭帯)切除モデルを用いてOAの発症に差異があるかどうかを検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウスラインは維持されており、結果により修正は必要であるが、おおむね順調に進んでいると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
大きな計画の変更は無く、今後はin vivoの実験を中心にvitroの実験も同時に進めていく予定である。
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