2016 Fiscal Year Research-status Report
PLGAマイクロカプセルによる新規DDSを用いたスタチン剤の変形性関節症への応用
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15K10478
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岡崎 賢 九州大学, 医学研究院, 准教授 (10398092)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 変形性関節症 / スタチン / ドラッグデリバリーシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
ウサギのACL切離による変形性膝関節症モデルに対して、PLGAマイクロスフェアに封入したフルバスタチンを単回投与した。投与後5週の病理組織検査によって、変形性関節症の発症と進行が抑制されていたことが明らかとなった。また、免疫組織染色にて2型コラーゲンの関節軟骨内含有量が保たれていることも示された。ヒト培養軟骨細胞に対するフルバスタチンの投与実験で、軟骨破壊酵素であるMMPの発現が抑えられ、2型コラーゲンの発現が上昇することが示された。また、PLGAマイクロスフェア含有フルバスタチンのPBS内での放出実験において、徐放性も確認できた。 以上のことから、PLGAマイクロスフェアの徐放性DDSとしての機能が確認され、フルバスタチンの軟骨保護作用も示され、動物実験にて変形性関節症の抑制効果が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
計画でのウサギの動物実験はほぼ終了し、論文発表も終えることが出来た。次相に向けた、より詳細な薬理動態の解析と、他の疾患への応用、大動物への展開準備にうつることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
生体内での薬理動態の解析を行い、臨床応用につなげていく。また、同システムを用いた骨形成への適応拡大を目指す。骨靱帯接合部での動物実験を計画する。ミニブタを用いた動物実験の準備にとりかかる。
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