2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K10484
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
谷口 昇 宮崎大学, 医学部, 講師 (20626866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 利博 東京医科大学, 医学部, 教授 (90260752)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 筋脂肪変性 / 腱板断裂 |
Outline of Annual Research Achievements |
宮崎大学医の倫理委員会より承諾された本研究の同意書が得られた50例の検体(滑膜・筋肉)を、術中に断裂腱板の断端部より切除、回収して病理組織用、蛋白用、RNA実験用として保存した。病理組織用にホルマリンで固定した検体に関しては、パラフィンブロックを作成、H-E染色、HMGB2免疫染色を行った。その結果、腱板断裂部にみられる形態的に脂肪細胞と思われる細胞核に一致して核内クロマチン蛋白HMGB2の発現を認めた。現在蛋白用、RNA用に保存した検体に関しても、脂肪分化関連マーカーとHMGB2との関係についてウェスタンブロット, 定量的PCRを用いて解析中である。 ラット腱板断裂モデルに対して遺伝子発現をノックダウンさせることにより、肩腱板断裂に伴い発生する脂肪変性制御の可能性について検討するため、 HMGB2 shRNA constructの組み込まれているレンチウィルスベクターを購入し、大腸菌に導入してこれを増幅、パッケージング細胞(HEK293T)に導入して現在ウィルスの作製を行っている。ラット腱板断裂モデルに対する感染させることにより、脂肪変性の抑制効果が得られるかをin vivoの実験で検討する。また、これらのウィルスはin vitroの実験でも使用する予定であり、筋芽細胞株、脂肪細胞株、正常組織初代培養細胞に感染させ、細胞レベルで標的遺伝子の発現をノックダウンさせた際、脂肪分化に与える影響について検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度の目標である、ヒト臨床検体を用いた肩腱板断裂におけるHMGB2の発現と脂肪変性との関連についての検討は遂行できた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在棘上筋と棘下筋を切離したウサギ腱板断裂モデルを作成しており、腱板断裂後の経時的な脂肪変性とHMGB2局在の関係について検討する予定である。
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Causes of Carryover |
予定した実験動物(ラット)の購入が遅延したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に繰り越して、予定通り実験動物(ラット)を購入する予定
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Research Products
(7 results)