2017 Fiscal Year Annual Research Report
Perioperative management for the hyperglycemia from the viewpoint of cerebral vascular endothelial function - Strategy for prevention of cerebrovascular disorder
Project/Area Number |
15K10509
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
飯田 宏樹 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30159561)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田辺 久美子 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30402209)
飯田 真美 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 非常勤講師 (80350859)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 高血糖 / 脳血管障害 / 血管内皮保護 / 周術期 / 酸化ストレス / プロポフォール / デスフルラン / Cranial window 法 |
Outline of Annual Research Achievements |
急性高血糖も慢性の高血糖状態と同様に血管障害のリスク因子であることが示唆されている。糖尿病を術前に指摘されていない手術患者において周術期に高血糖を来すことがあり、この急性高血糖を周術期にどのようにコントロールすべきかは麻酔科医にとって課題となる。正常ラット急性高血糖負荷モデルにおける脳血管の内皮依存性および非依存性血管拡張に及ぼす影響を検討した。雄性SDラットを対象として,ペントバルビタールの静脈内持続投与で麻酔を維持し,終末呼気二酸化炭素分圧を一定に維持するように調節呼吸を行った。頭に頭窓を作製し,頭窓下にある脳軟膜血管を生体顕微鏡で,各々の血管径を測定する。今年度までに、正常ラット急性高血糖負荷モデルにおける脳血管の内皮依存性および非依存性血管拡張に及ぼす影響の検討では、内皮依存性血管拡張(アセチルコリン1~10μM),内皮非依存性血管拡張(アデノシン10~100μM)ならびにインスリンによる血糖コントロール後に同様の評価を行った。その結果として、急性高血糖は,脳血管において血管内皮機能障害を引き起こすことが確認された。また、その障害は,インスリンの正常化で回復することがわかった。これは、周術期において発生する、高血糖状態を正常化する意義を示すものと考えられた。 本年度はその障害メカニズムを検討した(アポシニン:NADPH oxidase inhibitor)の前投与によって、急性高血糖による脳血管内皮障害が回復するところから、内皮機能障害の原因は酸化ストレスによることが明らかになった。高血糖による脳血管内皮機能障害に与える抗血小板薬投与によって、血管内皮障害の程度が変わること、全身麻酔薬投与(プロポフォールならびにデスフルラン)による影響の差異を検討し、プロポフォールは内皮障害を軽減するが、デスフルランにはその作用は無いことを確認した。
|
Research Products
(45 results)