2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of antipruritic mechanism of analgesic adjuvant via substance P receptorr
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15K10564
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
山口 敬介 順天堂大学, 医学部, 教授 (10338410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長岡 功 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60164399)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 掻痒 / サブスタンスP / ガバペンチン / プレガバリン / 炎症 / シグナル伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は前年に引き続き、SP受容体を介したシグナル伝達に対するガバペンチン(GBP)およびプレガバリン(PGB)の作用を検討した。方法として、U373MG細胞株を用い、GBPおよびPGBのSP刺激によるMAPキナーゼおよび核内転写因子NF-kBのリン酸化および炎症性サイトカイン、ケモカインであるインターロイキン(IL)-6およびIL-8の産生抑制作用を検討した。その結果、PGB (1mM)およびPGB (1mM)は、サブスタンスP(SP)(100nM)によるp38リン酸を抑制したものの、ERK1/2に対する抑制効果が部分的であることを明らかにした。また、NF-kBのリン酸化および核内移行を抑制することが明らかにした。一方、PGB(1mM)およびPGB(1mM)はSP(100nM)によるIL-6およびIL-8の産生を有意に抑制することを明らかにした。 帯状疱疹後の知覚鈍麻と持続的な痒みであるPHIは、帯状疱疹後神経痛と同時にあるいは独立して発症することが知られている。近年の研究の急速な進歩により,かゆみは痛みと類似な感覚ではあるが,明らかに独立したものであることが次々に明らかにされつつあり、詳細な病態は解明されていないものの、神経の傷害部位や修復部位からの自家発火や知覚過敏を含む神経因性(中枢性、末梢性)要素からなると推察される。このようなかゆみの抑制には、神経過敏興奮状態でのグルタミン酸、サブスタンスP,カルシトニン遺伝子関連ペプチドなどの神経伝達物質の分泌の抑制が関与するとも考えられる。 本研究により、GBPおよびPGBはSP受容体を介するシグナル伝達への影響を有することが示された。このことより、SPを介した抗炎症作用により、GBPおよびPGBが抗掻痒効果を発揮することが示唆された。
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Research Products
(3 results)