2016 Fiscal Year Research-status Report
日本人前立腺癌患者に対するホルモン療法の有害事象の検証と対策
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15K10571
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三塚 浩二 東北大学, 大学病院, 講師 (80568171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安達 尚宣 東北大学, 大学病院, 助教 (20706303)
荒井 陽一 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50193058)
川崎 芳英 東北大学, 医学系研究科, 助教 (80722256)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | GnRH antagonist / 前立腺癌 / ホルモン療法 / 脂質代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の研究成果により、前立腺癌患者においてLHRH agonistによるホルモン療法が日本人患者でも有意に体重増加や脂質代謝の悪化などの影響を招くことを示した。ただ最近ではホルモン療法として受容体を直接阻害するGnRH antagonist製剤が広く使用されるようになったが、このGnRH antagonistが代謝や疾患の発生にどのように影響するかは明らかにされていない。 平成28年度はGnRH antagonistを用いたホルモン療法を行った患者のデータを前向きに調査する計画であり、実際に平成28年6月までに目標の100例が登録され、平成29年6月までに全例でGnRH antagonistによる1年間のホルモン療法を終了する予定である。平成29年度はこれらの患者における脂質代謝の変化や治療成績、有害事象などのデータを収集し解析する予定である。その結果によりGnRH antagonistによるホルモン療法の影響についての情報を得ることができるだけでなく、これまで行ってきたLHRH agonistが与える代謝への影響を検討した研究との比較を行うことが可能であり、ホルモン療法を行う際のagonistとantagonistの違いを明らかにすることが期待できる。また全体から得られた結果から、ホルモン療法による影響を受けやすい危険因子を明らかにすることにより、ホルモン療法による代謝への影響を予防するための対策や、患者への事前教育、過剰治療の抑制などの指針を作成することが可能である。 またホルモン療法の影響に関する報告はこれまで主に海外を中心に報告されてきた背景があり、今回の結果から人種差などの影響についても解析する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
GnRH antagosnitを使用したホルモン療法を行った症例の情報が集まりつつあり、今後解析できる見通しが立ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
LHRH agonist、あるいはGnRH antagonistを使用したホルモン療法を行った患者の情報から、両薬剤の比較や特性を明らかにし、ホルモン療法全体が代謝に与える影響を明らかにするとともに、有害事象の予防に関する対応を作成する。
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Causes of Carryover |
解析用のPCや統計ソフトの購入、成果の学会発表を今後行うため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
解析用のPCや統計ソフトの購入、成果の学会発表
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