2016 Fiscal Year Research-status Report
腎がんにたいするイミキモドとチロシンキナーゼ阻害剤の新規併用療法
Project/Area Number |
15K10593
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
辛島 尚 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (60304672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
執印 太郎 高知大学, その他部局等, 理事 (70128601)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 腎がん / イミキモド / チロシンキナーゼ阻害剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】外科手術不能な転移性腎がんの全身療法として、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)と免疫賦活剤であるイミキモドを用いた治療法の有効性と安全性を世界に先駆けて報告してきた。本研究の目的は、イミキモド+TKI併用療法を実臨床に応用できる新規治療方法として確立することである。【研究実績】これまでの実績からイミキモドによる治療効果は腫瘍細胞特異的な細胞障害性T細胞の活性化によるものと考えられている。今年度はその活性化の詳細なメカニズムを明らかにし、さらに今後T細胞応答に関して様々なアッセイを行う上での実験モデルを確立するために、我々が用いているマウス腎がん細胞株RencaにKb遺伝子あるいはOVA+Kb遺伝子を導入した細胞を作成した。T細胞応答を調べる実験モデルとしてC57BL/6マウス由来改変型T細胞であるOT-1とOT-1により特異的に認識されるOVAペプチドを用いたモデルが確立されている。そこで我々の実験系にこのモデルを適用することを試みたが、マウスMHCハプロタイプの違いによる拒絶の問題が生じた。RencaはBalb/c由来、OT-1はC57BL/6由来であるためBalb/cにRencaを移植しOT-1を移入した場合、OT-1は拒絶される。一方、C57BL/6にRencaを移植した場合はRencaが拒絶される。したがって、この問題を解決するためにC57BL/6マウスのハプロタイプであるH-2Kb(以下Kb)遺伝子をRencaに導入し、マウスにはBalb/cとC57BL/6を掛け合わせたCBF1マウスを用いることとした。細胞はKbのみを導入したRenca-Kb、OVA+Kbを導入したRenca-scOVA-Kbを作成し、今後のT細胞応答を調べる上での安定的な実験モデルを確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
①最適なTKIの選別と至適投与量ならびにスケジュールを検討する。②安定した薬物動態を目的として、イミキモドクリーム剤をテープ剤型へ改良する。以上の2点を当初の目的としていた。しかし、今後の研究を進めていく上での安定的な実験モデルを確立するために今年度は細胞への遺伝子導入に時間を割いたため、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の計画として、①最適なTKIの選別と至適投与量ならびにスケジュールを検討する。②安定した薬物動態を目的として、イミキモドクリーム剤をテープ剤型へ改良する。③作成したRenca-Kb、Renca-scOVA-Kb細胞を用いて51クロムリリースアッセイなど、T細胞活性化を調べるアッセイを行う。以上の3点がある。現在、イミキモド塗布の至適方法を検討している。表皮の状態にて薬剤効果が限定されている可能性があるため、より皮膚状態を良好に保つための改良をしている。加えて、至適な投与量の検討を計画している。
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Research Products
(1 results)