2015 Fiscal Year Research-status Report
CRPCにおけるCAVEOLIN-1、2関連シグナル伝達を介した新規治療法の探索
Project/Area Number |
15K10597
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
賀本 敏行 宮崎大学, 医学部, 教授 (00281098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉江 悟 宮崎大学, 医学部, その他 (50626140) [Withdrawn]
向井 尚一郎 宮崎大学, 医学部, 准教授 (10315369)
月野 浩昌 宮崎大学, 医学部, 講師 (60433059)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | caveolin / CRPC / 前立腺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
患者血漿サンプルは去勢抵抗性前立腺癌(以下CRPC)36例、ホルモン感受性前立腺癌(non-CRPC)22例のtotal 58例から採取した(本学医の倫理委員会承認済:第847号)。得られた血漿サンプルを用いてCAV1,-2 levelを市販のELISA kitにて測定した。またそれぞれのcell lineからtotal RNAおよびタンパク質を抽出し、qRT-PCRおよびELISA法にて両分子の発現量をmRNAおよびprotein levelで検討した。さらにCAV1,-2特異的siRNAをCAV1,-2高発現株であるPC3に対して導入し、両分子のknock down(KD)を行いPC3 CAV1,-2 KD株とcontrol株との間でCAV関連分子に与える影響の差異をqRT-PCRおよびELISA法を用いて検討した。 血漿CAV1 ,-2 levelはnon-CRPC群と比較してCRPC群で有意に増加していた(CAV1: p=0.003/ CAV2: p=0.002)。またcell lineにおいてもCAV1,-2はmRNAおよびprotein levelともにLNCaP(non-CRPC model)に比べてPC3(CRPC model)で有意に高発現していた(p<0.001)。 CAV1特異的siRNAを用いてCAV1,-2高発現細胞株であるPC3に対して導入し、CAV1のknock downを行いcontrol株との間でそのco-factorと言われるCAV2およびPI3K-AKT情報伝達系などのCAV関連分子に及ぼす影響を検討した結果、PC3 CAV1 KD株においてCAV2の発現抑制を認め、かつ興味深いことにこのCAV2をKDすると(PC3 CAV2 KD株において)同じくCAV1の発現が抑制されるといった連動性が確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床検体を用いた解析はほぼ終了し、CAV-1とCAV-2の相関、臨床的意義について報告できた。次の実験に使用する細胞株、試薬は準備できており、細胞株における特定分子の発現解析まで終了している。
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Strategy for Future Research Activity |
1.前立腺癌細胞株におけるCAVsのKDにより、性ホルモン受容体の発現に変化が出ることが確認できたため、そのメカニズムと癌進展との関連を明らかにする。2.CAV 2およびCAV1の恒常的KD細胞株の作製を行う。3.前立腺癌モデルマウスのさくせいと解析を行う。
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Research Products
(1 results)