2017 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular Genetic analysis and Tumorigenesis of Birt-Hogg-Dube syndrome in Japan
Project/Area Number |
15K10600
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
矢尾 正祐 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (00260787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井川 昇 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (00237207)
古屋 充子 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (10361445)
蓮見 壽史 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (40749876)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | バート・ホッグ・デュベ 症候群 / 遺伝性腎腫瘍 / FLCN遺伝子 / BHD症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度からさらに33家系分が新たに増え、全体では、BHD症候群190家系、490名分の臨床病理学的情報を集積し得た。この新規集積分について合併疾患の病態解析とともにFLCN遺伝子のgermline 変異の同定を進めてきた。基本的には昨年度までにまとめ、論文報告を行ったものと同様な傾向がみられ、臨床病態では、肺病変の罹患率が非常に高い一方、皮膚病変は頻度が低く、軽症の傾向がみられること、腎癌の罹患率は全体では約20%であるが、40歳を超えると1/3程度の患者が罹患すること、病理組織型では嫌色素型腎癌ないしはhybrid oncocytic/chromophobe tumor (HOCT)の頻度が高かった。遺伝子型では、挿入、欠失などのフレームシフトが多く、FLCNタンパク質が大きく破壊されるような変異がほとんどであった。またc.1285dupC (exon11)、c.1347_1353dupCCACCCT (ex12)、c.1533_1536delGATG (ex13)という3つの変異型が本邦での変異hotspotと考えられ、このような欧米例と明らかに異なる本邦のBHD症候群の特徴を見出している。さらにこれまでに集積したBHD関連腎癌29検体について全エキソン解析を行い、FLCN遺伝子のgermline mutation とともに2nd-hit mutationは高頻度であるが、それ以外に共通して変異している癌発症関連遺伝子はほとんどなく、一方複数のクロマチン再構成遺伝子群が個々の腫瘍で変異を起こしていることを見出した。またBHD関連腎癌18検体でメタボライトプロファイリング解析を行い、解糖系・ペントースリン酸経路・脂質代謝経路の亢進とTCAサイクルの抑制を見出している。
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Remarks |
Birt-Hogg-Dube 症候群の患者および診療・病理診断に当たっておられる医師への遺伝学的検査のご案内、診療情報提供を目的に、我々の研究グループが開設、運営している疾患情報サイトである。
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[Presentation] BHD関連腎癌の発癌機構解析2017
Author(s)
蓮見 壽史, 古屋 充子, 辰野 健二, 馬場 理也, 横溝 由美子, 逢坂 公人, 林 成彦, 槙山 和秀, 近藤 慶一, 中井川 昇, 山本 尚吾, 油谷 浩幸, 矢尾 正祐
Organizer
第105回日本泌尿器科学会総会
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